その昔、米国によって日本製品の不買運動が発生した。
家電を燃やし、日本車をハンマーで叩き壊す映像を覚えている50歳以上人 多いと思います。
今回の日本のニュースに取り上げられないニュースでは、
アラブ諸国からフランス製品が消えている
と題して、アラブ諸国の嫌フランスの状況を考えてみよう
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
侮辱の結果
2020年10月16日 フランスの中等学校の教師 サミュエル・パティ氏(47歳)か、パリ郊外で首を切断されるという事件が発生
犯人は、チェチェン系ロシア人容疑者(18)が現場に駆けつけた警官によって射殺された。
事件の発端は、サミュエル・パティ氏が、授業でイスラム教の預言者 ムハンマドの風刺画を使ったことによる。
風刺画は、2015年1月にムハンマドの風刺画を掲載したシャルリエブド紙のものであり、このときイスラム教の過激派の兄弟によって襲撃、12人が死亡、11人が負傷すると言う事件が起きている。
2005年にも風刺画は、デンマークのユランズ・ポステン紙が、ターバンの中に爆弾を仕掛けたムハンマドの風刺画を掲載、イスラム教徒の怒りをかったことで問題視されている。
イスラム教徒にとってこれらの風刺画は、最大の侮辱であり、許されないものである。
フランス最高勲章のレジオンドヌール勲章
フランスでは、サミュエル・パティ氏殺害事件をテロ行為として、断罪
パティ氏の死を悼む国家追悼式が2020年10月21日、ソルボンヌ大学で実施
マクロン仏大統領はパティ氏の棺の前でこう誓う。
「パティ氏先生、私たちは続けていきます。あなたが教えた自由を守っていきます。私たちは世俗主義を発展させていきます。私たちは風刺画や戯画を放棄することはありません」
「あなたは愚かさとウソ、他者への嫌悪といった恐ろしい謀略の犠牲になりました。イスラム過激主義者たちが私たちの未来を奪おうとしているため、サミュエル・パティ氏は殺されたのです。あなたのような静かな英雄をイスラム過激主義者たちは持っていません」
「ササミュエル・パティ氏は(殺害された16日の)金曜日に、テロリストを打ち破って私たちの国で自由市民のコミュニティーとして生きると願望する共和主義の顔になりました」
そしてパティ氏に対してフランス最高勲章のレジオンドヌール勲章がマクロン大統領から授けられました。
レジオンドヌール勲章(レジオンドヌールくんしょう、仏: L'ordre national de la légion d'honneur ロルドル・ナショナル・ド・ラ・レジオン・ドヌール、「名誉軍団国家勲章」)は、統領政府期にナポレオン・ボナパルトによって制定された ...
マクロン大統領
マクロン大統領は、これまで「イスラム分離主義」に反発してきました。
【パリ=白石透冴】フランスのマクロン大統領は2日、同国でイスラムの過激思想が広まっていると述べ、子どもが学校の代わりに自宅で義務教育を受けることを原則認めないと表明した。不適切な教育を施す保護者がいるためだと説明した。過激思想に厳しい姿勢をみせることで、右派層の支持を得る狙いがある。
マクロン氏は記者会見で「我々が戦うのは『イスラム分離主義』だ」と語った。男女平等、政教分離などを軽視する考え方を分離主義と呼び、問題視した。イスラム教徒を批判しているわけではないとも強調した。
健康上の理由を除き、2021年9月からは学校などの教育施設での教育を義務づける。12月に法案を閣議決定し、早期の成立を目指す。
フランスの義務教育は3歳から。これまでは手続きを踏めば自宅で義務教育相当の教育を施すことを認めており、仏国内で約5万人の子供が該当する。
近年、男児と女児の水泳の授業を分けてほしいと主張したり、お互いに握手しないよう求めたりする親がいるとして、右派層を中心に危機感を抱く人が出ていた。
22年の次期仏大統領選を控え、マクロン氏は主にキリスト教徒の有権者層の歓心を買おうとしているとの見方もある。
日本の報道にはありませんが、
イスラム教を世界的に「危機に瀕している」宗教として説明
エマニュエル・マクロン大統領は、フランスの世俗的な価値観を彼が「イスラム過激主義」と呼んだものから守る計画を発表し、宗教は世界中で「危機に瀕している」と述べ、イスラム教徒の活動家からの反発を促した。
演説で、マクロンは、フランスの教育と公共部門から宗教を追い出すための新たな推進力として「譲歩はない」と主張
法律は人々が自分の選んだ信仰に属することを認めているが、学校や公共サービスでは宗教的所属の外見は禁止されるだろうと述べた。
ヒジャーブの着用は、フランスの学校や職場の公務員に対してすでに禁止されています。
これに対してアラブ諸国は、反発を強めた
フランス製品不買運動
アラブの食品会社は、イスラムに関するマクロンの声明に応えて、スーパーマーケットからフランス製品のボイコットを開始
- SNSで #BoycottFrenchProductsやアラビア語の#ExceptGodsMessengerなどのハッシュタグが、クウェート、カタール、パレスチナ、エジプト、アルジェリア、ヨルダン、サウジアラビア、トルコなどの国々多く発信され
- クウェートでは、Al-Naeem Cooperative Societyの会長と理事会のメンバーが、すべてのフランス製品をボイコットし、スーパーマーケットの棚から撤去することを決定
- 「フランスのエマニュエルマクロン大統領の立場と、愛する預言者に対する攻撃的な漫画に対する彼の支持に基づいて、追って通知があるまで、すべてのフランス製品を市場と支店から削除するとコメント
- カタールでは、Wajbah Dairy社がフランス製品のボイコットを発表し、Twitterアカウントによると代替品を提供
- カタール大学もキャンペーンに参加しました。その政権は、「イスラム教とそのシンボルの故意の虐待」を理由に、フランス文化週間のイベントを無期限に延期
- 湾岸協力会議(GCC)は、マクロンの発言を「無責任」と表現し、人々に憎悪の文化を広めることを目的としていると述べた。
- クウェートの外務省は、イスラム教とテロリズムを結びつける虐待と差別的政策の支持に対して警告し、「それは現実の改ざんを表し、イスラム教の教えを侮辱し、世界中のイスラム教徒の感情を傷つける」
- イスラム協力機構(OIC)は、宗教的シンボルを侮辱することによるフランスのイスラム教徒に対する継続的な攻撃であると述べたことを非難
ざっくりあげてもこれだけのことが記事になっていますが、実際にはもっと多くの不買運動が続いていると推測される。
そのため店の棚はガラガラ
ツイッターも多くの写真が発信されている。
Kuwait started who’s next #إلا_رسول_الله#Koweit #kuwait pic.twitter.com/0t7wEE5DRq
— عـبداللـه العويهان (@a_alowaihan1) October 24, 2020
#Tunisians launch the #BoycottFrenchProducts campaign in response to attacks on #Islam and #prophetMuhammed in #France.#تونس #قاطعوا_المنتجات_الفرنسية #إلا_رسول_الله #فرنسا pic.twitter.com/AKRsI28y9A
— Mourad TEYEB (مــراد التـائـب) (@MouradTeyeb) October 23, 2020
批判が拡散してゆく
大学は、イスラム教の信念、神聖さ、象徴に対する偏見は「これらの犯罪は普遍的な人間の価値観と現代社会が高く評価している最高の道徳的原則を害するため、まったく受け入れられない」と述べました。
(1/2) عطفًا على مستجدات الأحداث الأخيرة والمتعلقة بالإساءة المتعمدة للإسلام ورموزه، فقد قرَّرت إدارة جامعة قطر تأجيل فعالية الأسبوع الفرنسي الثقافي إلى أجل غير مسمى.
— جامعة قطر (@QatarUniversity) October 23, 2020
イスラム教とそのシンボルの故意の乱用に関連する事象により、カタール大学はフランス文化週間のイベントを無期限に延期することを決定しました。
とツイートされている。
マクロン大統領に対して批判が続く
マクロン氏は「精神検査を」、ムスリム政策でトルコ大統領が非難
トルコ
【10月25日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は24日、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領のムスリム(イスラム教徒)に対する政策を非難し、マクロン氏が「精神検査」を受ける必要があると述べた。
しかし、この不買運動は、トルコ経済を悪化させる可能性がある。
エルドアン大統領がトルコにフランス製品のボイコットを呼びかけ、投資家の懸念を増大させる地政学的なスパッツの増加リストに追加されたため、トルコのリラは月曜日(2020年10月27日)にさらに別の最低記録に沈んだ。
トルコリラは月曜日に米ドルに対して8.05を超えて過去最低に弱まり、地政学的懸念の拡大と先週の中央銀行の借入コストを安定させるという決定に対する投資家の不安が続いた。
月曜日、トルコのレジェップタイップエルドアン大統領はトルコ人にフランスの商品をボイコットするよう呼びかけた。コメントは、週末にエルドアン首相によって解き放たれたフランスのエマニュエルマクロン大統領に対する激しい個人的な批判を受けて続いた。
パキスタン
パキスタンでgは、パキスタンのフランス大使を召喚し、イスラムに関するフランス大統領の最近のコメントを非難
イスラマバードのフランス大使を召喚し、ヨーロッパの国で「体系的…イスラム嫌悪行為」と呼ばれるものに対する深い懸念を表明しました。
マルク・バレティ大使は、パキスタンのイムラン・カーン首相がフランスのエマニュエル・マクロン大統領を「イスラム恐怖症を奨励した」と批判した翌日の月曜日の朝、パキスタンの首都の外務省に召喚された。
シリア
シリア人権監視団によると、デモ隊は日曜日、戦争で荒廃したシリアの地域で抗議行動を行い、その間にマクロンの写真を焼いた。
批判はさらに続いてゆく
イスラム圏を旅してきたことがあります。
イスラム教では、生活、政治、社会の多くがイスラムの教えに成り立っていて、そのほとんどの人は、心穏やかに暮らしていると感じました。
生活や文化の中心にイスラムの教えがあるわけです。
その生活や文化の中心を侮辱されるのは、許せない行為であると個人的に感じます。
といって、過激な行動は、行き過ぎという感じもします。
また、日本を始め、マスコミの多くは、イスラム=怖い というイメージにしていないだろうか?
イスラム教=過激派 というのは、あまりにも短絡的な発想です。
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まとめ
フランスの政策は、どうなんだろう?
極端すぎないだろうか?
さすがにやりすぎたのか
エルドアン首相は日曜日(2020年10月25日)、マクロン大統領に対する批判を、フランス大統領が「気を失った」と述べ、フランスの外相にアンカラの同国大使を呼び戻すよう促した。
と国内でも反対派の意見が強くなっている。
情報元:アルジャジーラ
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