50代以上は、矢追純一という人を知っていると思います。
NTV(現日本テレビ)で放映していた木曜スペシャルのプロデューサーをやっていました。
矢追純一氏は、ユリ・ゲラーという超能力者やオリバー君を日本のテレビで紹介した人でもあります。
彼の十八番である「木曜スペシャル:矢追純一のUFOシリーズ」は、特に人気があり
「ロズウェルUFO墜落事件」、「エリア51」そして「マジェスティック12」などの言葉を流行らせました。
真実かどうかは、ひとまずおいて、ひとつのTV番組が子供からお年寄りまで楽しめるよい時代でした。
今回のIT小僧の時事放談は、
恒星間天体「オウムアムア(英名:Oumuamua)」狂想曲 その正体は宇宙探査機なのか?
と題して、人類史上始めて確認された太陽系の外からやってきたオウムアムアと呼ばれる天体についてブログにまとめました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
プロジェクトパンスターズ
パンスターズ正式名称を「地球近傍天体探索プロジェクトパンスターズ」と呼ばれる団体をご存知ですか?
英名:Pan-STARRS, Panoramic Survey Telescope And Rapid Response System
地球に衝突する可能性のある地球近傍天体を発見することが目的でハワイ大学、マサチューセッツ工科大学による共同計画で、ドイツ、イギリス、台湾の大学や研究機関も参加している地球規模の団体です。
そのパンスターズが、2017年10月21日に大きさは160m前後と推定される小さな天体を発見しました。
名前は、「A/2017 U1」すでに地球の近くを通過していて遠ざかっている途中でした。
地球近傍天体探索プロジェクトパンスターズ
https://panstarrs.stsci.edu/
彗星や小惑星の故郷
一般に地球にやってくる彗星と分類さえっる天体は、太陽系外縁部に広がるオールトの雲と呼ばれるところで発生、太陽の引力に引っ張らて太陽の周りを回って再び外に向かってゆく楕円軌道を描いている。
76年周期でやってくるハレー彗星や、木星に衝突したシューメーカー・レヴィ第9彗星などが有名です。
彗星は、主に氷とガスでできているので太陽の近くになるとガスが噴出、長い尾を出したようにみえます。
一方、小惑星と呼ばえる星になりかけた破片のほとんどは、火星と木星の間に位置する小惑星帯(アステロイドベルト(? 宇宙戦艦ヤマトにでてきたあれです)、英: asteroid belt)とよばれるところから太陽の引力に引かれてやってきます。
途中で地球の引力に引き込まれたものが、流れ星として夜空で光ります。
その多くは、燃え尽きるのでですが、破片が大きいと地球上に落下、これが「隕石」です。
隕石は、大きい場合、地球の生態系を破壊するとも言われていて恐竜絶滅は、巨大隕石の落下ではないかという説もあります。
最近では、2013年にロシア チェリャビンスク州の隕石落下が有名です。
ところで、今回の主役である「オウムアムア(英名:Oumuamua)」は、小惑星帯からの飛来ではなかったようです。
太陽系外からのお客様
「オウムアムア」も最初は、小惑星帯からやってきたものと考えられました。
2017年10月21日 地球近傍天体探索プロジェクトパンスターズは、奇妙な形をした小さな天体を発見しました。
大きさは160m前後、最初は、「A/2017 U1」という記号で呼ばれていたのですが、その軌道を計算したところ「すごく遠く」から来た可能性がわかると急に注目される存在となり、名前も「A/2017 U1」と言う記号から「オウムアムア(英名:Oumuamua)」と名前が付けられました。
※Oumuamua とは、ハワイの言葉で斥候を意味する言葉で、この小天体を発見したパンスターズの提案によって命名されました。
遠すぎるお隣さん
オウムアムアは、人類史上初めて間近で観測された恒星間天体となります。
組成、形成、恒星間をどのように旅してきたのか?
研究者にとっては、またのないチャンスがやってきました。
オウムアムアが姿を現すまで科学者たちのなかでは
「恒星間天体など まず来ないだろう」
と考えられてきました。
宇宙は、あまりにも大きすぎて確率的に観測できる範囲にやってくることはないと考えました。
地球外の文明を持った生命体が、いると推測されていても
実際にやってこない(矢追氏は来ているといいますが)
その理由として
「ご近所が遠すぎる」
という考えです。
つまり
- 光のスピードで何十年、何万年もかかる距離を短縮する術はない
- もし仮にあったとしても、そんなリスクを犯してまで冒険に来ない。
- だから、宇宙人は、現時点で来ていない。
という理由です。
これは、ごもっともなご意見で、人間は、まだ すぐ隣の月までしか行っていないし、
惑星探査衛星ボイジャー2号が、太陽系を離れるのにかかった時間は、打ち上げから41年という時間を要しているのです。
オウムアムアに熱狂
科学者が、オウムアムアに強い興味を抱くのはあたりまえ
できれば、この手で捕まえたいと願ったたことでしょう。
しかし、もう一方で別な意味で熱狂する人たちが出てきました。
UFO待望論者である。
葉巻型のあれ?
オウムアムアは葉巻のような細長い形をしていると推測されています。
葉巻型! 「月刊ムー」の読者、もとい、元読者の皆さんならばきっと思うであろう。
オウムアムアは、地球外生命体が乗っている、あるいは、観測衛星
つまり 葉巻型UFOではないかと・・・・
「チャララーー」と木曜スペシャル UFO特集のイントロが聞こえてきそうな展開です。
UFO待望論者によると
オウムアムアは、以下の理由で宇宙探査船ではないか?
と考えました。
- 小惑星だとすれば、彗星のような奇妙な軌道を描いているのはなぜなのか?
- 彗星だとすれば、なぜ尾がないのか?
- 彗星のようなガスの噴出がないのか?
- なぜ加速しているのか?
科学者にとっても「未知との遭遇」なわけですから、謎はたくさんあるのがあたりまえなので
「葉巻型UFO」を否定できないのですが・・・
こんな発表もありました。
学者先生の間でも ただものじゃない説が語られる。
ハーヴァード大学で宇宙物理を研究する教授シュムエル・ヴィアリーと天文学部長のエイブラハム・ローブは、学術誌『The Astrophysical Journal Letters』に投稿をしました。
その内容は、2つ
- オウムアムアは、高度な技術装置の残骸として恒星間空間を漂うライトセイル(太陽帆)であると考えられる。
- より突飛なシナリオとしては、オウムアムアが地球外文明によって意図的に地球近傍へと送り込まれた、完全に機能している探査機である可能性もある。
さすがにこの2人に同意する学者仲間は、少ないと報じられています。
オウムアムアを捕まえれば真実がわかりますが、
残念なことにオウムアムア、太陽系から離れつつあるので「捕まえることはできません」
また、TEDという番組では
「別の星系からの最初の訪問者、オウムアムアの物語 | カレン・J・ミーチ氏が、発表している
原始人がスマートフォンを見たとしたら?
エイブラハム・ローブは、学術誌『The Astrophysical Journal Letters』について
2019年1月16日、イスラエルの新聞「ハアレツ」でこのような意見を出している。
「あなたがわたしの取材のために使っているスマートフォンを、原始人が見たとしましょう。彼らはこの特別な石について、どう思うでしょうか?」
「今度はオウムアムアがiPhoneで、われわれが原始人だとしましょう。そのなかで洞察力に優れた人だと思われている科学者たちがiPhoneを見て、こうしゃべるところを想像しましょう。『いや、これはただの石です。特別な石かもしれないけど、石なんです。これを石でないなんて、なぜ言えるんですか?』と」
WIREDより抜粋
例えば、江戸時代の人が、iPhoneを観たときになにをかんじるのか?
「新しい小判?」
それとも
「固くなった餅と思い鍋で茹でる」かもしれません。
今の自分達には、石に見えるかもしれないけれど、オウムアムアが、人工物ではない可能性は、0というわけではない。
有名な故カール・セーガンは、
「途方もない主張には、途方もない証拠が必要だ」
と語っている。
そうです。証拠がないのです。
科学者だってエイリアンを見つけようとしている。
地球外知的生命体探査(SETI)の活動を行っている非営利団体「SETI協会」は、年間2,000万ドル(約22億円)つかって 未知の生命体からの電波を探っています。
先日、ブログにまとめたSETIの別組織であるMETI(メティ)も本格的に活動を開始しました。
NASAでは、「オーシャン・ワールズ(Ocean Worlds)」というプロジェクトを進めようとしています。
木星の衛星カリスト、エウロパ、ガニメデ、ならびに土星の衛星タイタン、エンケラドスなど「水が確認されている」天体に探査衛星を飛ばして、
「海の特徴を明らかにし、生命が存在する可能性を評価し、地球外生命を探して、最終的には、どのようなものであれ発見した生命に対する理解を深める」
WIREDより抜粋
ということを実践しようとしています。
まとめ
多くの天文学者によって「オウムアムア」は、人工物ではなく「岩」であると結論に達しています。
人類は、手の届かない小惑星の構成を分析できるほど科学は発達しました。
しかし、地球上でさえ解決すべき問題が多く残されていて、今の科学でも解決できなさそうです・
矢追純一氏のUFO番組のエンディングでは、
「地球というこの小さな星は、奇跡的に存在している」
ということでまとめて
「だからこそ 自分たちの手で守らねばならない」
と締めくくっています。
「矢追純一UFO スペシャル」は、
単なる、UFOマニアの番組ではなく、
「宇宙人という視点から地球を見て心配している矢追氏のメッセージ」
であると、このブログを書いてきて感じました。。
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追記
ムーを読みたくなってきた・・・
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