日本では、消費税増になっても
「野党は、反対していたけどポーズだけ(のような気がする)」
実際に支払うことに一般の人も、
「こまるけど まぁ仕方がない・・・」
という状況だった。
しかし、欧州、フランスでは、年金の改革ですごいことになっているらしい。
今回の「日本のニュースに出てこないニュース」では、
年金改革の講義デモで150万人動員 電車は止まるし、学校も閉鎖 フランスで何が起きているのか?
についてブログにまとめてみました。
最後まで読んでいただけたら幸いです。
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目次
150万人のデモ
フランス全土で大規模なデモとストライキがが発生しています。
マルセイユ デモの様子(BBC)より
【12月6日 AFP】(写真追加)エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の野心的な年金制度改革に抗議するストライキが5日から続くフランスで、フランス労働総同盟(CGT)は政権への抗議デモ参加者が150万人に達したと発表した。これに対し、内務省はデモ参加者数を80万6000人としている。
https://www.afpbb.com/articles/-/32583195日のストとデモで仏各地では交通機関がまひし、学校は閉鎖。高速鉄道TGVや空の便にも運休が出るなど、仏国内の広範囲が機能停止に陥った。
https://www.afpbb.com/articles/-/3258319
エッフェル塔も閉鎖されているらしい。
デモやストライキの原因は「年金の一本化」です。
ややこしい年金制度
フランスの年金制度は、ややこしい
ジェトロ・パリ事務所の情報によると大まかに以下のようになっている。
1.雇用主の発意による定年退職
生まれた年によって、定年退職可能年齢と満率年金の受給資格年齢が定められているが、
その間の 5 年間は従業員から自主的に退職を申し出ない限り、雇用主から退職を提案する
ことはできない。
1951 年 7 月以前 60 歳~65 歳
1951 年 7 月~12 月生まれ 60 歳 4 カ月~65 歳 4 カ月
1952 年 60 歳 9 カ月~65 歳 9 カ月
1953 年 61 歳 2 カ月~66 歳 2 カ月
1954 年 61 歳 7 カ月~66 歳 7 カ月
1955 年以降 62 歳~67 歳
労働組合が強いフランスらしい制度らしく労働者の意見が強く反映されている。
2.自主的定年退職
過酷な労働、18歳から働いている人、身体障害を持つ人においては特別措置として年金支給権利が早く発生するようになっている。
詳しくは、ジェトロ・パリ事務所の資料を見ていただくとして、大まかにはこのようになっている
ジェトロ・パリ事務所の資料
https://www.jetro.go.jp/ext_images/world/europe/fr/others/pdf/travail13_201811.pdf
42の年金制度
ここからが問題である。
この基本的な年金制度ではあるが、職業ごとに全部で42種類の制度ができています。
つまり民間企業、公務員・公営企業の特別制度、農業従事者、自営業者の職業ごとの自治制度などで細かく別れていて、しかも年金受給率や計算方法などがそれぞれ違っているのです。
日本でも民間企業、公務員、自営業者など年金の計算方法が違っていますが、42種類はない。
詳しくは、以下の厚生労働省のページに書かれています。
https://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/structure/structure03.html
この42に分かれている年金制度を1つに統合しようと
エドアール・フィリップ首相は9月12日にコメントを発表した。
「現役就労者数と年金受給者の比率や人口の変遷(高齢化)を考慮すると、基準年齢(の設定)、または拠出期間(の延長)により、さらに長く働く必要がある」
また、首相は、2020年夏までに年金改革の成立を目指すと発表
年金改革はマクロン大統領の選挙公約なのでそれを実践したわけである。
得する職業 損する職業
年金制度が1本化されるということは、
得する職業と損する職業がでてくるわけで
今回、デモやストライキを起こした人は、もちろん損する職業についている人である。
損する職業として
交通機関の職員、航空管制官、教職員、消防隊員、弁護士などが対象になり、デモやストライキをしている人の多くは、この職業についている人たちになります。
ストライキ
交通機関の職員や教師に加え、警官、弁護士、病院や空港の職員の人が、デモとストライキに参加している。
そのため電車などの交通機関は麻痺、学校も閉鎖されるなど混乱状態になりました。
- 高速鉄道TGVやインターシティー鉄道の9割が運休した
- パリでは、地下鉄16路線のうち5路線だけが運行した
- ユーロスターやタリスといった国際路線では、パリ・ロンドン便およびパリ・ブリュッセル便の少なくとも半分が運休した。ユーロスターは10日まで運行数を減らすとしている
- 空の便は数百便が欠航となった
- エールフランス航空は国内線の3割と、短距離国際線の1割を欠航した
- 格安航空イージージェットはフランス国内線と短距離国際線で合わせて223便を欠航したほか、運航している便は遅延の恐れがあるとした
BBCより抜粋
こんな声があがっている。
「私にとって年金改革は、何度もノックアウトを決められているようなもの。40年以上も働いて得た月額何百ユーロもの年金を失わないために戦っている」
「最低賃金と悪くなっていく労働環境の中で、70歳を過ぎて生徒の前に立ちながら職業生活を終えるなんて、考えたくもない」
ハフホストより
世論調査では、回答者の69%がストライキを支持しているとレポートされている。
まとめ
日本でも年金についていろいろなことが行われていて、気がつくと70まで働くことになりそうだとかなんとか・・・
一方、公務員は、有利な年金制度となっている。
そのわりには、年金の管理がズサンで株式の維持のために使われていたり、そもそも名簿の管理がメチャクチャだったり、年金が足らないから、支給年齢を上げたりなど
お役所が好き放題やっている。
※政府に文句を言っていても 役人のいいなりなので何の解決もしない。
日本人は、これから 一部の優遇されている人を除いて
「死ぬまで働くしかなさそうです。」
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消費税が上がっても文句を言わない日本人をフランス人がみたら
「なんでデモしないのか?」
と言って来るに違いない。
このデモは、クリスマスまでに解決するのか?
このブログでは、日本のニュースであまりとりあげられないことについてまとめてみようと考えています。
今回のニュースは、TVでも流れましたが、ここまですごいとは思いませんでした・・・
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