
衝突などはないけれど 天文ファンにとって楽しみなイベントになりそうですが・・・
目次
🌌 宇宙規模の大発見!「UN271」彗星が動き出す
2025年、南米チリのALMA電波望遠鏡が、観測史上最大級の彗星「C/2014 UN271」(通称:ベルナーディネッリ・バーンスティーン彗星)から一酸化炭素(CO)ガスの分子ジェットを初めて検出しました。
彗星は太陽からおよそ16.6天文単位(AU)の距離にありながら、強力なガス放出が起きていることが判明。これは太陽系外縁部でも彗星活動が活発に始まっている初の直接的証拠となります。
🛰 巨大彗星UN271とは?
- 正式名称: C/2014 UN271 (Bernardinelli-Bernstein)
- 発見者: ペドロ・ベルナーディネッリ&ギャリー・バーンスティーン
- 発見年: 2021年(DESのアーカイブ画像から)
- 彗星核の直径: 約140km(ハレー彗星の10倍以上)
- 公転周期: 約60万年
- 近日点通過予定: 2031年
この巨大彗星は、太陽系の外縁にある「オールトの雲」から飛来したとされ、彗星核の大きさでは確認済み彗星の中でも最大級です。
🚀 ガス活動の初観測「COジェット」とは?
UN271彗星から放出される一酸化炭素ガスは、ALMAによって詳細に捉えられました。太陽から遠く離れた極低温環境でも爆発的な脱ガスが起きているのは極めて珍しい現象です。
「現在確認されているのは爆発的な脱ガスのパターンであり、これが今後の彗星活動の鍵を握る」— ネイサン・ロス(研究筆頭著者)
今後、太陽に近づくにつれてメタンやホルムアルデヒドなど、さらなる分子ジェットの噴出が期待されています。
🧊 彗星核サイズの比較【図解付き】
NASA提供の図では、UN271彗星の核が他の彗星と比較していかに巨大であるかが一目瞭然です。
ハレー彗星(約11km)や通常の彗星(1~2km)に対し、UN271はおよそ140kmという異次元のサイズを誇ります。
🔭 まとめ|2031年に向けて注目せよ
今回の発見は、遠方宇宙での彗星活動の理解に新たな光をもたらしました。
UN271彗星は、2031年に太陽に最接近。地球に危険はありませんが、天体観測ファンにとっては見逃せない天文イベントとなる可能性があります。
今後の観測でさらなる分子の検出が期待されており、UN271は「生きているうちに観測できる奇跡の彗星」として、多くの注目を集めるでしょう。