自分の父親は、戦争帰りで 長らく農業をやっていましたが、60歳を超えて 僧侶になった。
40年以上前になくなったけど 若い自分に言ってくれた言葉は、
「仕事に貴賎はない どんな仕事をしていても差別をしてはいけない」
と言うことだった。
目次
⛰ 1300年で2人だけ──大峯千日回峰行とは
標高差1355m、往復48kmを毎日16時間かけて歩き続ける「大峯千日回峰行」。
その過酷さは想像を絶し、1300年の修験道の歴史で達成者はわずか2人。その1人が、今回ご紹介する塩沼亮潤大阿闍梨です。
🎯 修行を支えた「白丸・黒丸」の習慣とは
塩沼氏が実践していたのは、自分に勝てた日は「白丸」、手を抜いた日は「黒丸」を帳面に記す習慣。
「999日目を振り返ったら、白丸が999個並んでいた」
その判断基準はあくまで自己評価。だからこそ厳しく、そして意味のある記録だったと語ります。
💡 「継続」を可能にする力、それは“評価される喜び”
修行を続けるなかで、人知れず褒められる瞬間がありました。
「『あいつはバケモンや』と言ってくれたことが、何よりの原動力でした」
人からの評価は、内なるモチベーションの火種になり得るのです。
🌿 ねたみや誹謗中傷も「贈り物」に変える心
修行後、仙台に「慈眼寺」を建立し、ラジオ・SNS・講演と精力的に活動。目立てばねたみも生まれます。
「ネガティブなエネルギーは宅配便と同じ。受け取り拒否すれば、相手に返っていくだけ」
これは、塩沼大阿闍梨の揺るぎない心の境地です。
👵 母の背中が教えてくれた「前向きに生きる力」
幼い頃、塩沼氏は母と祖母と暮らし、厳しい経済状況を経験しました。
「私が唯一残せる財産は、どんなときも前向きに笑っている姿」──母の言葉
「人を恨まない」姿勢は、家庭で受け継がれていたのです。
🌎 世界に広がる教えと、未来へのビジョン
慈眼寺を拠点にラジオ番組、SNS、そして海外講演まで展開。塩沼氏の教えは国境を超え広がっています。
イタリアの新聞にも「生き仏」として紹介されました。
「世界の宗教対立を乗り越える“キーマン”になれたら──今はその準備中です」
📘 人生1000日目の帳面は「空白」──今を生きよ
大峯千日回峰行を終えた今も、「1000日目」はあえて白紙にしている塩沼氏。
「人生という修行はまだ終わっていない。今日がその1000日目だと思って生きている」
10代の若者たちへ。今日という1日に全力を注ぐ──それが、人生を変える第一歩になるはずです。