※本ページはプロモーションが含まれています

世間で起きているあれやこれや

高市内閣支持率41%に急落|1990年以降の首相交代20人を全検証、危険水域と次期首相候補

忖度なし政治分析

高市内閣の支持率が急落。1990年以降の首相交代を全て洗い直し、「退陣ライン」と次の首相候補を検証する。

2026年7月、高市早苗内閣の支持率が各社調査で軒並み急落した。毎日新聞調査では支持41%・不支持44%と、政権発足以来はじめて支持と不支持が逆転している。発足直後に7割近くを記録した「高市旋風」は、わずか9カ月で完全に失速した格好だ。

では、この数字は「危険水域」なのか。日本の首相はどのくらいの支持率で交代してきたのか。感情論を排し、1990年以降の全首相交代を洗い直したうえで、高市政権の残り時間と次期首相候補を冷静に評価する。

本記事の情報信頼度ラベル

🟢 複数社・複数ソースで確認済/🟡 単一ソースまたは公表値そのまま/🔵 編集部による分析・見解

高市内閣、7月調査で一斉に「5割割れ」

🟢 2026年7月の各社世論調査は、そろって高市内閣の支持率低下を示した。時事通信調査は49.0%で、前月比5.3ポイント減。2025年10月の政権発足以来はじめて5割を割り込み、過去最低を更新した。不支持率は25.2%である。

🟢 より衝撃的だったのが毎日新聞調査だ。18・19両日の調査で支持41%(前回51%から10ポイント減)、不支持44%(前回35%から9ポイント増)。発足以来はじめて不支持が支持を上回った。

調査機関 支持率 不支持率 前月からの動き
毎日新聞(7/18・19) 41% 44% 10ポイント減・支持不支持が逆転
時事通信(7/10〜13) 49.0% 25.2% 5.3ポイント減・発足後最低
グリーン・シップ(7/6〜12) 44.6% 48.1% 4.5ポイント減・週次調査で初逆転
選挙ドットコム・JX通信社 50.4% 34.9% 約6ポイント減
NHK(7月調査) 58% 27% 2ポイント減・他社と乖離

🔵 注意すべきは、調査手法によって数字が大きく割れている点だ。NHKの58%と毎日の41%では17ポイントもの差がある。絶対値だけを切り取って断定するのは危険であり、見るべきは「下落トレンドの方向と速度」である。その点では全社が一致している。

数字より深刻な「支持の中身」の変質

🟢 選挙ドットコムとJX通信社の調査によれば、内閣を「強く支持する」と答えた岩盤支持層は、発足直後の約40%から今月は23%まで低下した。支持理由も「政策への期待」から「他の人よりまし」という消極的支持へとシフトしている。

🟢 時事通信調査では、無党派層の内閣支持率が39.6%(前月比7.8ポイント減)まで落ち込み、「支持政党なし」は59.5%に増加した。自民党支持率も20.8%と発足後最低である。年代別では60歳代の支持が63.7%から39.9%へと激減した。

🔵 支持率の絶対値より、支持の「質」が崩れている点が本質だ。岩盤支持層が4分の1を割り、無党派が離反し、消極的支持だけが残る構造は、過去の政権が崩壊直前に必ず通った道である。

何が支持率を削ったのか──3つの要因

【1】中傷動画疑惑
🟢 週刊文春が5号以上にわたり報じているのが、2025年10月の自民党総裁選と2026年2月の衆院選で、高市陣営がライバル候補や野党を中傷する動画を作成・拡散していたとされる問題だ。首相の公設第一秘書がIT(情報技術)関連企業経営者に動画作成を依頼したとされ、共同通信も同趣旨を報じている。動画はAI(人工知能)を用いて作成され、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で拡散されたとされる。高市首相は一貫して関与を否定している。

【2】強硬な国会運営
🟢 与党は終盤国会で「副首都」創設法案などの審議を強行し、野党は一時審議を拒否した。時事通信は、こうした国会運営が支持率低下の一因となった可能性を指摘している。議員定数削減も含め、単独で3分の2を握った与党の「数の力」に対する反発が広がった形だ。

【3】説明責任への不信
🔵 首相が国会答弁で核心を避けつつ、7月4日のジュエリーベストドレッサー賞授賞式には出席したことがSNSで批判を集めた。時事調査の不支持理由でも「首相を信頼できない」が10.6%と上位に入る。政策への不満以上に、「信頼」そのものが毀損している。

1990年以降の首相交代と退陣時の支持率

🔵 ここからが本題だ。平成以降、日本の首相はどのような理由で、どのくらいの支持率で交代してきたのか。1990年以降の全首相を洗い直した。なお退陣時支持率は調査機関によって数値が異なるため、各社調査のおおむねの水準を示している。

首相 在任期間 退陣時
支持率
退陣の直接原因
海部俊樹 1989.8〜1991.11 30%台 政治改革関連法案が廃案。党内基盤の弱さが露呈し退陣
宮澤喜一 1991.11〜1993.8 20%前後 内閣不信任案可決→解散→総選挙敗北。自民党が下野
細川護熙 1993.8〜1994.4 50%前後 佐川急便からの借入金問題で突然辞任。高支持率のまま退陣
羽田孜 1994.4〜1994.6 40%前後 連立離脱で少数与党化。不信任案採決前に総辞職(在任64日)
村山富市 1994.6〜1996.1 30%前後 阪神大震災・オウム事件対応後、自ら退陣を表明
橋本龍太郎 1996.1〜1998.7 20%台 消費税増税と金融不安で参院選大敗。即日辞意表明
小渕恵三 1998.7〜2000.4 32.4% 脳梗塞で倒れ執務不能。健康上の理由による交代
森喜朗 2000.4〜2001.4 一桁台 「神の国」発言、えひめ丸事故時のゴルフ継続。戦後最低水準
小泉純一郎 2001.4〜2006.9 40〜50%台 総裁任期満了による円満退陣。5年5カ月の長期政権
安倍晋三(第1次) 2006.9〜2007.9 20〜30% 年金記録問題・閣僚不祥事で参院選大敗。健康悪化で辞任
福田康夫 2007.9〜2008.9 20%台前半 ねじれ国会で政権運営が行き詰まり、突然の辞任表明
麻生太郎 2008.9〜2009.9 10〜20% 失言と金融危機対応の迷走。衆院選大敗で政権交代
鳩山由紀夫 2009.9〜2010.6 10〜20% 普天間移設の迷走と政治とカネ。参院選前に辞任
菅直人 2010.6〜2011.9 10〜20% 東日本大震災・原発事故対応への批判。党内外の退陣圧力
野田佳彦 2011.9〜2012.12 20%前後 消費増税で党分裂。衆院解散・総選挙で大敗し政権交代
安倍晋三(第2次〜) 2012.12〜2020.9 30%台前半 持病の潰瘍性大腸炎再発により辞任。憲政史上最長政権
菅義偉 2020.9〜2021.10 20〜30% 新型コロナ対応への批判で支持率低迷。総裁選不出馬を表明
岸田文雄 2021.10〜2024.10 20%前後 派閥の政治資金問題と閣僚不祥事。総裁選不出馬を表明
石破茂 2024.10〜2025.10 30%台後半 衆参両院で過半数割れ。総裁選前倒しの党内圧力で辞任
高市早苗 2025.10〜(在任中) 41〜58% 中傷動画疑惑、強硬な国会運営。支持率は急落中

首相交代のパターンは4つに分類できる

パターン 該当首相 特徴
①国政選挙で大敗 宮澤・橋本・安倍1次・麻生・野田・石破 最も多い。選挙結果という「客観的な数字」が引導を渡す
②支持率低迷+党内圧力 海部・森・福田・鳩山・菅直人・菅義偉・岸田 「次の選挙が戦えない」という与党議員の生存本能が発動
③健康問題 小渕・安倍2次 支持率とは無関係に突然発生。予測不能な要因
④スキャンダル・連立崩壊 細川・羽田 支持率が高くても、政権の足場が崩れれば一瞬で終わる

🔵 重要なのは、細川内閣が支持率50%前後で退陣している事実だ。支持率の高さは政権延命を保証しない。逆に言えば、政権を殺すのは「世論」ではなく、常に「与党内の力学」である。

【追加分析】危険水域と次期首相候補

危険水域はどこか──「30%の壁」と「青木率」

🟢 永田町で「危険水域」とされるのが支持率30%割れだ。この水準を下回ると与党内からも政権批判が噴出し、政権運営が行き詰まるとされる。上の表を見ても、①②のパターンで退陣した首相の多くが20%台以下で退場している。

🟢 もう一つの指標が「青木率(青木の法則)」である。故・青木幹雄元自民党参院議員会長が提唱したもので、内閣支持率と自民党支持率の合計が50ポイントを切ると、その首相は退陣に追い込まれるという経験則だ。時事通信も政界の転換点として言及している。

指標 危険ライン 高市政権の現在地 判定
内閣支持率 30%割れ 41〜58% まだ余裕あり
青木率(時事調査) 50ポイント割れ 49.0+20.8=69.8 まだ余裕あり
支持と不支持の逆転 不支持が上回る 毎日・グリーン社で逆転 警戒信号
下落速度 月5ポイント超の連続下落 2カ月連続で大幅下落 警戒信号
岩盤支持層 2割割れ 23%(発足時は約40%) 警戒信号

🔵 結論として、高市政権は現時点で「危険水域には入っていない」。青木率は69.8ポイントと余裕がある。ただし、下落トレンドの傾きが問題だ。時事調査で月5ポイント台の下落が2カ月続いているペースがこのまま維持されれば、単純計算で年内に30%台、2027年前半には20%台に到達する。

高市政権を守る「3つの盾」と、崩す「3つの矛」

政権を守る要因(盾) 政権を崩す要因(矛)
2026年2月衆院選で自民党単独316議席。戦後最多で3分の2を単独確保 中傷動画疑惑が刑事・政治責任に発展した場合、一気に致命傷になり得る
当面、国政選挙の予定がない。「選挙で審判」という交代トリガーが不在 自民党支持率が20.8%まで低下。衆院選直後の30.1%から5カ月で9ポイント超減
総裁任期は2027年9月まで。制度上の期限まで1年以上ある 物価高と長期金利上昇。積極財政路線への市場の評価が反転するリスク
「他に適当な人がいない」という消極的支持が依然として一定量存在 2月の選挙で当選した1回生議員が多数。支持率低下は彼らの死活問題

🔵 これが高市政権の特異性だ。過去の政権が退陣した最大のトリガーである「国政選挙での大敗」が、当面存在しない。衆院任期は2030年2月まであり、参院選も2028年である。逆に言えば、高市政権を終わらせられるのは高市政権自身と、自民党内の力学だけだ。

次期首相候補は誰か

🔵 現時点で高市首相の後継を論じるのは早計だが、2025年総裁選の顔ぶれと党内力学から、有力候補を整理しておく。なお以下は編集部による分析であり、各氏が出馬を表明したものではない。

候補 強み 弱み・障害
小泉進次郎 2025年総裁選の決選投票で国会議員票145票を獲得。国会議員票では高市氏と拮抗。知名度と発信力は党内随一 党員票では高市氏に大差で敗北。答弁能力への疑問符が定着。中傷動画疑惑の「被害者」という立場が功罪両面
林芳正 官房長官・外相を歴任。政策的な守備範囲と答弁能力の評価が高い。「安定感」で選ばれる典型的なポスト危機型 世論調査での人気は限定的。旧岸田派の基盤は縮小。保守層への訴求力が弱い
茂木敏充 幹事長・外相を歴任した実務型。党内調整力と交渉力に定評。混乱収拾には適任との評価 2025年総裁選での世論支持は5%程度。国民的人気に欠ける
小林鷹之 若手保守の代表格。経済安全保障に強い。高市路線を継承しつつ「刷新感」を出せる唯一の存在 閣僚経験と党内基盤がまだ薄い。知名度が全国区に届いていない
「無色の中堅」 疑惑と無関係で、党内対立の当事者でもない人物。海部・森・福田型の「調整の産物」として浮上する可能性 求心力がなく短命政権になりやすい。歴史的にこのパターンの首相は1年前後で退場

🔵 過去のパターンを踏まえると、支持率低迷の末に交代する場合、後継に選ばれるのは「刷新感のある人気者」ではなく「無難な安定型」であることが多い。福田康夫、岸田文雄、石破茂がそうだった。この法則が働くなら、林氏や茂木氏の目が意外に大きい。

3つのシナリオ

シナリオA:疑惑鎮静化+物価対策で反転(可能性:中)

食料品消費税ゼロなど生活直結の政策が実現すれば、支持率は40〜50%台で下げ止まる。国政選挙がない以上、任期満了の2027年9月まで乗り切る。

シナリオB:じり貧のまま任期満了(可能性:中〜高)

支持率は30%台まで下落するが、代わりがいないため政権は続く。2027年9月の総裁選で事実上の不出馬または敗北。菅義偉・岸田文雄型の幕引き。

シナリオC:疑惑の決定打で早期退陣(可能性:低〜中)

中傷動画問題で秘書の刑事責任や首相答弁の虚偽が確定すれば、支持率と無関係に一気に崩れる。細川内閣型の「高支持率での突然死」もあり得る。

まとめ

・高市内閣の支持率は毎日41%・時事49.0%と、各社で発足後最低を更新。毎日調査では不支持が支持を逆転した。

・ただし危険水域とされる30%割れ、青木率50ポイント割れには、いずれもまだ距離がある。

・1990年以降、首相を退陣に追い込んだ最大の要因は「国政選挙での大敗」。高市政権にはそのトリガーが当面ない。

・したがって焦点は世論ではなく、中傷動画疑惑の帰趨と、自民党内の力学に移る。数字を追うより、永田町の空気を追うべき局面だ。

※本記事の世論調査データは毎日新聞、時事通信、NHK、選挙ドットコム・JX通信社、グリーン・シップ各社の2026年7月公表値に基づく。歴代首相の退陣時支持率は調査機関により数値が異なるため、各社調査のおおむねの水準を示している。🔵印の記述は編集部の分析・見解である。

  • この記事を書いた人

はぼぞう

旅と砂漠と写真と女性を愛する60歳ちょっと過ぎたの「元金融系システム屋」です。 現在は、社内SEのアルバイト件システム構築やってます。 シンガー 森口博子とアーティスト 中村中の大ファン

-世間で起きているあれやこれや
-, , ,

Copyright© インドからミルクティー , 2026 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.