3週間、3,321.2km の旅がついにパリで完結。最終・第21ステージは、雨に濡れたモンマルトルの石畳で最後のドラマが待っていました。ステージ勝者、そして総合優勝——2026年ツールの締めくくりを、初めての方にも分かるようにまとめてお届けします。
コース紹介|トワリー〜パリ・シャンゼリゼ
栄光のゴール、パリ・シャンゼリゼへ。当初の計画より短縮され、実走距離は約88.7kmとなりました(フランス南西部で発生した山火事の影響による短縮措置)。コースはシャンゼリゼのフィニッシュ周回を6周した後、話題のモンマルトルの丘(Côte de la Butte Montmartre)を含む周回を3周し、再びシャンゼリゼへ戻る特別レイアウト。
昨年に続き導入されたモンマルトルの登りは、石畳(パヴェ)区間を含む短く急な坂。当日はパリに小雨が降り、濡れた石畳が最終日の「消化試合」を一転、総合上位陣までもが本気で仕掛ける真剣勝負へと変えました。タイム計測はゴールまで残り41kmの地点で打ち切られ、以降は総合順位に影響しない「ステージ勝利をかけた争い」に。

ステージ優勝者|マチュー・ファンデルプール
最終ステージを制したのはマチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク/Alpecin-Premier Tech)。パリの熱狂のなか、消耗しきった身体で最後の一絞りを見せ、写真判定(フォトフィニッシュ)で栄光をつかみました。今大会2勝目、ツール通算では4勝目となります。
3周目のモンマルトルで、ファンデルプールと総合優勝者ポガチャルがアタック。二人は残り10kmで小さなリードを築き、追走のスプリンター集団と最後まで秒差の攻防を繰り広げます。フラム・ルージュ(残り1km標識)でリードは5秒まで縮小。ここでポガチャルが力尽きて集団に飲まれかけるなか、ファンデルプールが最後の渾身のスプリントで飛び出し、迫る集団を半車輪差で振り切りました。2位には同僚のヤスパー・フィリプセンが入り、アルペシン勢がワンツーフィニッシュを達成しています。
https://youtu.be/aycy4h7hqRc?si=iHhtYVII_U99ouaX
レースハイライトと注目ポイント
ポガチャル、通算5度目の総合優勝で歴史に並ぶ。タデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ/UAE Team Emirates-XRG)が2026年ツール・ド・フランスを制覇。エディ・メルクス、ベルナール・イノー、ミゲル・インドゥライン、ジャック・アンクティルに並ぶ史上最多タイの5勝に到達しました。第6ステージからマイヨ・ジョーヌ(総合首位のジャージ)を守り抜いての完全優勝です。
最終日、ポガチャルは無理に勝利を狙わず、モンマルトルで自ら動いて観客を沸かせつつも、最後はファンデルプールに花を持たせる形に。総合2位はレムコ・エヴェネプール、3位はツール初出場のイサク・デル・トロが飾りました。
もう一つの話題はフランスの新星、19歳のポール・セイシャス(Decathlon CMA CGM)。プロ初のグランツールでいきなり総合4位に食い込む快挙。さらに2度の山岳ステージ勝利を挙げたリチャル・カラパスが山岳賞と敢闘賞をダブル受賞、マッズ・ピーダスンが自身初のポイント賞を獲得と、各賞にも見どころが凝縮された3週間でした。
各賞ジャージ|最終確定
タデイ・ポガチャル|UAEチーム・エミレーツ
通算5度目、史上最多タイの偉業。第6ステージからリードを守り切った盤石の走り。
リチャル・カラパス|EFエデュケーション・イージーポスト
156ポイント。ライバルのパレ=パントルを退け、水玉ジャージを確定。
マッズ・ピーダスン|リドル・トレック
539ポイント。中間スプリントを貪欲に取りに行き、キャリア初のポイント賞を獲得。
イサク・デル・トロ|UAEチーム・エミレーツ
総合3位を新人賞に直結。2位セイシャスとは30秒を切る大接戦だった。
リチャル・カラパス|EFエデュケーション・イージーポスト
2つの山岳ステージ勝利を含む攻撃的な走りが評価され、大会を通じた最も闘志あふれる選手に選出。
レース結果一覧|総合成績(GC トップ5)
| 順位 | 選手 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|---|
| 1 | タデイ・ポガチャル | UAEチーム・エミレーツ | 73:56:26 |
| 2 | レムコ・エヴェネプール | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | +6:26 |
| 3 | イサク・デル・トロ | UAEチーム・エミレーツ | +9:42 |
| 4 | ポール・セイシャス | Decathlon CMA CGM | +11:56 |
| 5 | レニー・マルティネス | バーレーン・ヴィクトリアス | +13:02 |
チーム総合(トップ5)
| 順位 | チーム | タイム/差 |
|---|---|---|
| 1 | リドル・トレック | 219:01:16 |
| 2 | UAEチーム・エミレーツ | +36:57 |
| 3 | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | +1:06:22 |
| 4 | ※確認中 | ※確認中 |
| 5 | ※確認中 | ※確認中 |
山岳・ポイント・新人(トップ3)
🔴 山岳賞(マイヨ・ア・ポワ)
| 順位 | 選手 | チーム | 点 |
|---|---|---|---|
| 1 | リチャル・カラパス | EFエデュケーション | 156 |
| 2 | タデイ・ポガチャル | UAEチーム・エミレーツ | 100 |
| 3 | V・パレ=パントル | スーダル・クイックステップ | 99 |
🟢 ポイント賞(マイヨ・ヴェール)
| 順位 | 選手 | チーム | 点 |
|---|---|---|---|
| 1 | マッズ・ピーダスン | リドル・トレック | 539 |
| 2 | ヤスパー・フィリプセン | アルペシン・ドゥクーニンク | 445 |
| 3 | ビニアム・ギルマイ | NSNサイクリング | 361 |
⚪ 新人賞(マイヨ・ブラン)
| 順位 | 選手 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|---|
| 1 | イサク・デル・トロ | UAEチーム・エミレーツ | 74:06:08 |
| 2 | ポール・セイシャス | Decathlon CMA CGM | +2:14 |
| 3 | レニー・マルティネス | バーレーン・ヴィクトリアス | +3:20 |
1. M・ファンデルプール(アルペシン)1:58:49
2. Y・フィリプセン(アルペシン)同タイム
3. M・ピーダスン(リドル・トレック)同タイム
2026年ツール、総括
バルセロナ開幕から3週間。ポガチャルが史上最多タイの5勝で頂点に立ち、エヴェネプールが自己最高の総合2位、デル・トロが初出場で表彰台と新人賞。若きセイシャスの台頭、カラパスの山岳・敢闘賞ダブル、ピーダスン悲願のポイント賞——見どころの尽きない大会でした。最終日にファンデルプールが放った一撃は、この物語にふさわしい幕引きとなりました。来年のコースやポガチャルの次なる目標にも、早くも注目が集まります。
J SPORTS 再放送・見逃し配信予定
| 番組/内容 | 日時(JST) | チャンネル |
|---|---|---|
| 【60分 de ツール】 ダイジェスト総集編 |
7月27日(月) 17:00〜18:00 |
J SPORTS 1/ オンデマンド |
| 第21ステージ フルレース(見逃し配信) |
配信中 (オンデマンド) |
J SPORTS オンデマンド |
※ 第21ステージ生中継(トワリー〜パリ・シャンゼリゼ/解説:栗村修、フローラン・ダバディ、実況:長澤洋明)は7月26日23:05〜翌4:00に放送済み。再放送・配信スケジュールは変更される場合があります。最新情報は J SPORTS公式サイト でご確認ください。