パキスタンの首都イスラマバード
買い物客が集まるバザールでは、マスクも見受けられず、ソーシャルディスタンスもなさそうです。
今回の日本のニュースに出てこないニュースでは、
新型コロナウィルスはネットワークの病気である。 パキスタン
と題して 人口 2億2千万人のパキスタンの状況についてレポートします。
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目次
危険が去った?
パキスタンのバザールでは、マスクを着用することはほとんどみられない。
価格交渉をするために大声を出すのでマスクは邪魔なのだろう。
イスラマバードのにぎやかなカラチカンパニーマーケットでは、だれもがマスクを着用したり、政府が義務付けている社会的距離のガイドラインを遵守したりすることはほとんどありません[Asad Hashim / Al Jazeera]
バザールの小さな衣服の屋台を経営しているシェイクウスマン(32歳)氏によると
「危険は今ではずっと少ない」
「ウイルスは今終わったので、制限は終了するはずです。」
とアル・ジャジーラのインタビューに答えている。
シェイクウスマンさん(32歳)は、保護用のフェイスマスクを何週間も着用しておらず、「ウイルスは終わった」と考えています[Asad Hashim / Al Jazeera]
2020年8月11日のNHKニュースによると
新型コロナウイルスの感染者が28万人を超えたパキスタンでは、感染拡大のペースが緩やかになったとして、飲食店などの営業が、およそ5か月ぶりに再開されました。パキスタンでは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、ことし3月から外出制限や経済活動の規制を続けてきましたが、先月から1日に確認される新たな感染者数が1000人を下回るなど、感染拡大のペースが緩やかになったとして、政府は10日、およそ5か月ぶりに飲食店や映画館などの屋内での営業の再開を認めました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200811/k10012561631000.html
パキスタンでは、新型コロナの影響がなくなっているようにみえる。
疫学者は、今週から大規模な宗教集会が開催、結婚式場や学校が来月に再開予定されているため第2波に警告を抱いている。
感染者爆発
パキスタンは、月下旬にロックダウンを開始、5月9日に段階的に解除
しかし、解除後に過去最多の感染者を出すなど感染者が増えていました。
公式データによると、この国では、293,261件の確認された新規コロナウイルスの症例が確認、6,341人が亡くなっている。
その後、6月のピークを向かえ、減少している。
中国からワクチン
2020年8月14日
中国はパキスタンで新型コロナウイルスに対するワクチンの臨床試験(治験)を実施する見返りに、同国にワクチンを供給する計画があることを発表した。
パキスタン当局によると人口の5分の1程度(5千万人)が接種予定ということです。
過小評価
パキスタンは、新型コロナウィルスに対しての対応が難しいだろうと言われていた。
また、検査能力に関しても過小評価していた。
ところが8月23日には、23,655件の検査を実施している。
※496件が陽性
政府は、1日に最大67,340回の検査を実施することができるとコメントしている。
現在、病院の90ベッドのCOVID-19病棟には14人の患者しかいないと発表
医療崩壊は起きていない。
国内最大の研究病院であるカラチのアガカーン大学病院の感染症責任者であるファイサルマフムード博士によると
「数の減少事実で疑いの余地はない」
「研究室では陽性反応が少なくなっている」
陽性検査率は、2.09%でWHOの指針の5%より成績が良い。
参考として 日本での 2020年8月25日の検査数をみてみると
検査数 23,744件
陽性者数 495人
死亡者数 15人
となっている。
なぜ収束してきたか?
死亡率が南北アメリカや西ヨーロッパに比べて著しく低い原因は、まだ特定されていません。
パキスタンのコロナウイルス陽性で死亡した患者の割合
イギリスの12.7%
イタリアの13.7%
フランスの11.1%
比較して2.16%と極端に低くなっています。
パキスタンの年齢層が、2億2,000万人の人口の64%が30歳未満ということにあるとも言われています。
新型コロナウィルスはネットワークの病気
カラチのアガカーン大学病院の感染症責任者ファイサルマフムード博士によると
新型コロナウィルスは、
This is a disease of networks.
It doesn't go through the whole population equally.
これは(新型コロナウィルス)ネットワークの病気です。
全人口を均等に通過するわけではありません。
とコメントしている。
人は、それぞれネットワークを持っていて移動します。
そのネットワーク(あなたの友人、家族、同僚)に対して感染する。
という意味になると思われます。
まとめ
パキスタンは、日本の人口の2倍近く日本より医療は充実していない。
それなのに死亡者数が少ないのは、年齢構成によるものと予想できます。
パキスタンの研究者たちは、8月14日、パキスタンの独立記念日や学校の再開などで第2波について言及しています。
今後、人々が動き始めます。
「ネットワークを越えて感染が交雑することになるでしょう」
「ソーシャルグループ内での交わりが少なく、グループ外の人々に会う可能性が高くなるため、新しいネットワークへの新しい感染の可能性が高くなります」
研究者たちは心配している。
ニュース元ネタ
アル・ジャジーラ
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