幕の内弁当の食事も終わり レストランの外に出ようとしたら一人の紳士がセインさんに声をかける。
「おお 今度 仕事頼むよ また連絡する」
と言って店を出てゆく。
「セインさん今の人誰?」
「あのひとは、さくらグループの社長さんで何回か通訳の仕事をしたことがあります」
セインさんはことあるごとに「日本企業の投資」について話していた。
「セインさんよかったじゃない 仕事ができて」
添乗員の高橋さんが言っている。
これだけ少人数の旅行になると添乗員とかガイドとか言う意識があまり生まれない
もっとも そのように思っているのは我々ぐらいで添乗をしている高橋さんやガイドのセインさんは我々の知らないところで大変なんだろうなぁ
バスに乗り込みホテルに向かう。
ホテルは第一日目と同じ「HOTEL NIKKOROYAL LAKE YANGON」である。
インヤー湖を右手に見ながらバスは走る。
「ミャンマーでは水祭りがあって 祭りが終わると耳の病気になる人が増えるのでこの病院がもうかります」
セインさんが指さしたのはホテルの隣にある建物であった。
そう言えばアジアでは「水掛け祭り」が各地で行われているということをニュースで見たことがある。
今日もお昼寝コースが設定されており次の観光は午後4時からである。
部屋に入りシャワーを浴びる。
「旅行も終わりなんだ」
明日は日本に帰るのである。
ちょっと「ホッ」とするのと反面 寂しい
ゆっくり休んで午後4時 少し前にロビーに降りる。
遠くに金色のパゴダが見える。
迎えのバスもセインさんもまだ来ていなかった。
従業員はのんびり仕事をしている。
やがてセインさん登場
「あ セインさん着替えている」
奇麗な「ロンヂー」を履いている。
セインさんの家はこのホテルの近くにあるそうである。
「ロンヂー」も都会的なデザインであった。
セインさんはこのようなことも言っていた。
「ミャンマーでは Hな本が手に入りません」
ということで日本から持ってきた「週刊ポスト」を差し上げることにした。
妙に喜んでいたセインさんが印象に残る。
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【ミャンマーの休日】 その37 踊り子ちゃん
バスに乗って最初に訪れたのは巨大な涅槃像(御釈迦様が寝ている)が安置?されている「チャウッタッヂーパゴダ」である。 何の変哲もない工場のような建物に入ると いきなり巨大な顔が見えてきた。 「でかい」 ...
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※この旅行記は、1998年に書かれたものです。
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