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私小説

【新宿の恋】第9話「夏休み」― 年上の女が教えてくれた、ひと夏の安らぎと官能

2026年4月24日

この物語は、自分が20歳のときの父親の死によって始まった、ドラマのような2年間のお話です。

実際にあった出来事に多少の演出とエロチックな要素を加味したものでフィクションはあるものの、実体験した奇妙な物語です。

1982年の夏、大学は休みに入った。エアコンもない安アパートで、金もなく、夜ごと新宿のバーで働く20歳のタツヤに、年上の女・レイコは突然言った――「明日、ちょっと付き合えない?」。

黄色いRENAULTを駆って向かった先は湘南の海。古民家で老夫婦に迎えられ、薪を割り、五右衛門風呂につかり、縁側で団子を食う。父を亡くし、孤独に張り詰めてきた若者の心が、静かにほどけていく夜だった。

そして満天の星の下、レイコはタツヤの耳元で囁く。「頑張りきれなくなったら、私に甘えなさい」――。

夏休みが始まったばかりの、ある夜の話

夏休み

大学は、夏休みに入った。
一年の半分近く休みというのは、高い授業料なのにいかがなものか、と思うけど、仕事をはじめたら、こんなに長い休みを取ることはできないだろう。

大学が休みだとして、自分の生活は、深夜から新宿のバイト以外、何も予定がなかった。

アパートの部屋は、エアコンなどなかった。
1982年の日本ではまだまだエアコンの普及率が低く、夏は窓全開状態。

昼は部屋にいるのが厳しいのでこの季節は、図書館に行って勉強――いや、涼んでいるのが日課となっていた。

区立図書館にも通ったのだが、専門書も少ないのであまり役に立つことはなかった。
大学の図書館に行くことが多くなってきた。

夏休みにわざわざ大学の図書館に来る人など多くないし、夏休みまで勉強するなど暇な学生しかいない。

いつものように考古学の本を探していると、図書館司書のカワグチさんに声をかけられた。

「いつも熱心に勉強しているんですね」

カワグチさんは、この大学出身でそのまま図書館で働いている。

年齢は30歳ぐらいだろうか。
地味な制服で包まれた胸とお尻は、はち切れんばかりのボリュームを見せている。
メガネをかけている知的な雰囲気と相反するスタイルは、20歳の男子には刺激が強すぎる。

「神原さんですよね」

自分の名前を知っているのに驚く。

「斉木教授から話を伺っています。とても苦労されているとか」

レイコとは違う大人の女性の香りが刺激を増幅して、股間が反応し始めた。

『ヤバい 勃起しているのを気づかれてしまう』

「いつも勉強ばかりではなく、たまには遊んでもいいのよ」

メガネの奥の瞳が魅力的だ。

「なにか探したい本があったら言ってね」

素敵な女性と接するのは刺激的だ。
数ヶ月前、童貞だったころとは違って、いろいろと余裕があるのが実感できる。

図書室で夕方まで涼み――いや本を読んで過ごし、バイトの時間を待つ。
大学の友人のユウスケに公衆電話で電話する。

「軽井沢の件、どうするんだ?」

ユウスケは、自宅にいた。

「明日とか時間あるか? そのことで相談しよう」

時間と場所を確認して電話を切る。

今の時代と違い、電話でしか連絡方法がなかった。
携帯電話などもちろんない時代である。

レイコのお誘い

新宿のバーは、21時ごろ開店する。
開店時間はマスターの気分次第であるが、深夜客を中心にしているので遅く始めることが多い。
下働きの自分は、2時間前から店に行き、店内・カウンター・トイレなどを掃除し、酒の配達を受け取ってマスターの出勤を待つ。

バーは、自分がバイトに来る前、マスターの姉が手伝いに来ていたらしいということを聞いているが、それ以上のことは知らない。
知る必要もないし、詮索もしない。

マスターは、そこが気に入っているらしく、自分についても深く聞かない。
しかし、レイコとの出会いもマスターが関係しているらしい。

その夜、レイコがやってきた。

「少し大人っぽくなった?」

いたずらっぽく笑うと、

「夏休みでしょ。明日、ちょっと付き合えない」

マスターは、無言でうなずく。

「大丈夫です」

「じゃ決まりね。午後1時に家に来て」

レイコは、いつものようにサエキと名乗る男が迎えに来て帰って行った。

彼女とは2週に一度ぐらい、高級ホテルで情交と性愛のレクチャーを受けている。

金持ちの年上の女性の気まぐれかよくわからないけど、ありがたい関係には違いない。

レイコからの金銭の援助など一切ない。

また彼女について詮索すると関係が壊れそうなので絶対に触れないようにしている。
しかし、彼女は自分について聞かないけど、自分以外の女性と情交を交わしたら報告するように言われている。

彼女が他の女性との情交について秘密をバラすような人ではないと思うけど、
『セックスを管理されている』気がしてならない。今の自分には言い出す勇気はない。

しばらくの間、このセフレのような先生と生徒のような関係を続けよう。

レイコと自分を知らない人から見ると、若いツバメと言われても仕方がないと思う。

しかし、レイコとの関係を続けることで、性技だけではなく、いろいろなことを学ぶことができると考えるようになってきた。

レイコとのドライブが決まったのでユウスケに電話する。

「クルマの手配の交渉をするので明日は会えない」

ことを伝える。

ユウスケは、「運転は任せた」と言って、

「それと、オレとお前とミキとナツコの4人になったから」

二組のカップルでの軽井沢旅行。
何も起こらないわけがない。

しかしこのとき、自分の頭の中は、レイコとのドライブでいっぱいになっていたので、軽井沢旅行のことは消し飛んでいた。

ドライブ

翌日、約束の時刻にレイコの家に到着。
相変わらず、静かな高級住宅街で人通りが少ない。

彼女の豪邸は、高い壁に囲まれているので建物が見えない。

玄関のブザーを押すと、サエキという男が出迎えに来る。
ここに来るのは2度目なので迷うこともない。

出迎えに来たサエキという男、レイコの秘書のようなボディガードのような役目をしているらしい。
体格はがっしりとしていて、身長は180cm以上あるだろう。
バーにレイコを迎えに来るときは、背広姿でネクタイもきちんとしている。

サエキに案内されてホテルのロビーのようなところで待つように言われる。

相変わらず、でかい家だ。
レイコは、ここに一人で住んでいるのだろうか。

奥のドアが開いてレイコが入ってくる。

いきなり抱きついてきてキスをしてきた。

「今日は、タツヤに合わせてみたの」

レイコは、真っ白なTシャツにジーンズ、赤いサンダルを履いている。

おそらく年齢35歳ぐらいと思われるけど、今日のレイコは若々しい。

「レイコさん、いつもと違う香水ですね」

自分と会っているときのレイコは、奥深く上品な香水を使っているのだが、このときは柑橘系の、海を想像するような香りだった。

「香りに気づくなんて、進歩したね」

抱きついてきたレイコに下半身がキュンとする。

「さぁ、海に行くわよ」

はしゃぐレイコは、とても可愛い。

手をつないでガレージに向かう。

黒塗りのベンツ2台と黄色のRENAULTが駐車してあった。

『学生が軽井沢に行くのに、このベンツはないわ』

改めて思う。
そもそも、ベンツのような退屈なクルマを運転したくない。

狭いけど、やはりRENAULTだよね。
ギリギリ4人乗れるし、小さいので取り回しも便利。
なにより、運転していてこれほど楽しいクルマはあまりないだろう。

感度の良い人とのセックスのように打てば響く。
ただし、自分が先に行ってしまったら事故る可能性も高い。

「運転、お願いね」

渡されたキーを受け取り、自分が運転席に座り、レイコが隣に座る。

サングラスをかけて楽しそうな彼女は、20歳ぐらいにしか見えない。

いつものように静かな住宅街を抜け、首都高速に乗ると一気に加速。
小型軽量にターボエンジンのRENAULTは、軽快に海を目指す。

「レイコさん、今度、友人たちと軽井沢に行く予定があるんだけど、このクルマ貸してもらっていいですか?」

と尋ねると、

「いいわよ、好きに使って。だけど、ベンツのほうが快適よ」

風に髪を乱されながらレイコが叫ぶ。

「ベンツは、ちょっと学生には合わないから」

学生がでかいベンツのセダンで軽井沢。
ある意味すごいけど、運転するならRENAULTのほうが楽しいはずである。

「そうね。でも、ベンツよりこのクルマのほうが高いのよ」

レイコは、楽しそうに笑っている。

黄色のRENAULTは、高速道路をかっ飛んで走る。
エアコンなどないので窓全開。ラジオなどかけても何も聞こえない。

風に髪をなびかせて少女のようなレイコは上機嫌だ。

古民家

やがて、湘南の海が見えてくる。
梅雨が明けたばかりの海がキラキラと光っていた。

レイコの誘導にしたがって、少し海から離れた狭い道に入っていく。

「突き当りを右」

彼女の指示通りにRENAULTを進めると、古い民家――いわゆる古民家が見えてきた。

庭にRENAULTを停めると、民家から老夫婦が出迎えに出てくる。

「レイコお嬢様、お待ちしていました」

老婦人がレイコを迎えて深々とお辞儀をする。

「こちらが神原様ですね。お世話をさせていただく、キノシタと申します」

老婦人は、とても丁寧で品が良い。

「お世話になります。神原と申します」

丁寧に挨拶すると、民家に案内された。

古民家は天井が高く、田舎の家に似ている。土間と呼ばれるところから靴を脱ぎ、畳の部屋に通される。

「今日は、ここで泊まるわよ」

遠足にでかけた子供のようにはしゃぐレイコだった。

古民家で団子と熱いお茶で一息ついていると、

「海に行こう」

レイコと自分は、自転車を借りて海岸に向かう。

当時の湘南の海は、今より少しきれいだった。

自転車から降りて裸足になり、海岸を歩く。

子供のようにはしゃぐレイコと手をつないで海岸をただ歩く。

それだけで楽しかった。

夕暮れが近づき、自転車に乗って古民家に戻る。

老婦人は夕餉の支度をしているらしく、厨房で何かを煮ている。

貧しい農家だった子供の頃、母親が大きな鍋でよく煮物をしていたのを思い出す。

「若い男は、じいさんを手伝って」

老婦人は、裏にいると合図。

家の裏手に回ると、老主人は薪を割っていた。

「手伝いに来たのですが」

そう言うと老主人は、ニコッと笑いナタを渡して、

「割ってみなさい」

丸太の上に薪を置いた。

薪めがけてナタを振り下ろす。

きれいに真っ二つになった。

「ほぉ、うまいもんだな。兄さんは、やったことあるのかな」

老主人がしわくちゃな顔で笑う。

「子供の頃は五右衛門風呂だったので手伝っていたんです」

「なら任せていいかな。わしは風呂を見てくるわ」

割った薪を抱えて裏手に行ってしまった。

ひたすら薪を割る。
田舎の農家では、子供も労働力なので小さい頃から家の手伝いをする時代であった。

農機具を洗ったりするのは子供の役目で、たまに怪我をするけれど、それで大騒ぎをする親もいなかった。

ひたすら薪を割り続ける。
風呂の薪にするのだろう。

汗が吹き出てきた。

「そろそろ上がって」

老婦人の声で薪割りは終了。
老主人にナタを返し、割った薪を積み上げた。

厨房では、老婦人とレイコが楽しそうに話をしていた。

彼女は自分を見つけると、

「先に風呂に行ってらっしゃい」

と風呂場に案内する。

風呂は、五右衛門風呂だった。

初めて五右衛門風呂を見た人はどうやって入るのか躊躇するであろう。
子供の頃に入ったことのある自分は問題ない。

髪を洗い、身体を洗う。
少し日焼けをしたようで赤くなっていた。

熱めの湯が気持ち良かった。

風呂から出ると、きちんと折りたたまれた木綿の浴衣が置いてあった。
Tシャツとジーンズ、下着、靴下は見当たらない。

仕方がないので下半身裸のまま浴衣を着る。

入れ替わりにレイコが風呂に向かう。

居間と思われるところに食事の用意ができていた。

老婦人に自分の着てきたものを尋ねると、

「洗濯しておくから大丈夫」

と言われる。

明日までに乾くのだろうか。

レイコが、風呂から出てきた。

浴衣を着て、妙に色っぽい。

「なに、見てんの」

とレイコが笑う。

料理は、天ぷら、煮っころがし、お浸し、お新香、そして味噌汁とご飯というシンプルなものであった。

「すみませんね、都会のひとには食べ慣れないかもしれんけど」

と老婦人。

「子供の頃に食べていました。東京に来てから、こんなに美味しいご飯ははじめてです」

正直、懐かしい料理だった。味も素朴で、きちんとしたご飯を食べたのは久しぶりだ。

4人で話をしながらの夕飯だった。
老主人とレイコと自分は、日本酒を飲みながらご機嫌だった。

久しぶりに家族っぽい食卓で、嬉しい時間。

古民家には、ラジオはあったけどテレビはなかった。
自分たちの笑い声だけが響き渡っていた。

暖かいもてなしに泣く

レイコがトイレに行った。

「神原さん、レイコお嬢様から口止めされていたんだけど」

老婦人が続ける。

「あなたが毎日、孤独でつらそうだから、家族の雰囲気が味わえるところに連れてきたかったんですって」

老婦人の言葉に、涙をこぼした。

父親が死んで、金もなく、夜は水商売のバイト、昼は大学で講義。
遊ぶこともなく、ただ金のために働いてきた。

まだ3ヶ月だけど、20歳の若者にとってそれは、生活が一変し気が抜けない日々だった。

レイコは、そんな自分に休暇をプレゼントしてくれたんだ。

涙が止まらなかった。

レイコが戻ってくる前に浴衣で涙を拭いて、気持ちを落ち着かせる。

「私の悪口でも言っていた?」

笑って入ってきた。

「外に出て星を見ない?」

レイコのあとを追って庭に出る。

空を見上げると、満天の星空だった。
そういえば、東京に出てきてから、まともに星など見たことがない。
まばゆい星空に感動していると、

「どう? 楽しかった」

レイコが顔を近づけてきた。

軽くキスを交わし、

「ありがとう。めいっぱい張り詰めていたけど、気が楽になった。これでまた頑張れそうだよ」

涙が出そうになるのを堪えると、

「頑張るのもいいけど、頑張りきれなくなったら、ダメになって堕ちていくから。そんなときは、私に甘えなさい」

自分にできることは、レイコにキスをして抱きしめることだった。

「あわてないの。夜は長いんだから。虫が出るから、戻りましょう」

レイコと一緒に部屋に戻る。

レッスン抜き

寝室は、畳部屋に二組の布団が並べて敷いてあった。

「おやすみなさい」

灯りを消すと、真っ暗な闇に支配される。
音もなく静かな世界。人の気配もなく、隣にはレイコが寝ている。

「今日は、レッスン抜き。愛しあいましょう」

レイコが自分の布団に潜り込んできた。

キスから始まり、お互いの身体を弄り合う。
浴衣だけで下着も着ていない。

レイコのしなやかな背中を撫で、お尻から脇腹、そして胸へと手が滑りゆく。

何度かセックスをしたのでレイコのホットスポット(性感帯)を知っている。

脇腹というより、肋骨の下あたりの脇腹が弱く、撫でるようにすると一気に上昇する。
アンダーバストの周辺から脇の下にかけて、強弱をつけて愛撫する。

臀部から背骨に変わる位置にくぼみがあるのでそこを集中的に刺激。

乳首を転がすように唇で刺激を加えて、首筋から耳の後ろに移動して。

レイコが燃え上がってくるのを確認して、女陰をかすめるように通過。

太ももから足首、脚の指を含み、再び脚の間に割って入る。

女陰を唇と舌でファーストタッチ。

数度、陰裂に沿って舌を這わせると呼吸が激しくなり、深い溝からヌルっとした愛液がにじみ出てくる。

こぼさないように下から上に舐めあげて、一番感じる萌芽へやさしく唇で愛撫を開始。

間違っても、最初から強く吸ってはいけない。

十分濡れているのを確認してから、中指と薬指を陰裂に添えながらゆっくり挿入していく。
同時に萌芽から小さな突起が出てきたら、唇で覆い隠してゆっくりと吸い上げると、レイコの感度が一気に上昇する。

シーツを掴み、声をあげ、両脚で自分の頭を強く挟み込む。
腹部の痙攣とともに大きく身体が仰け反り、全身に震えが広がっていく。

強い力で脚を閉じられたので顔が挟まれ、太ももが痙攣している。
やがて、全身の力が抜けていく。

レイコは、逝ったのだろうか。

身体を上にずらし、体重をかけないようにレイコと長い口づけを交わす。
舌を弄り、唾液をすすり、お互いを確かめ合う。

レイコも自分も言葉もなく、ただ相手を貪るように確かめ合う。

仰向けになった自分の上にレイコがかぶさってくる。
唇から胸にキスをして少しずつ下腹部に向かい、股間に舌が這っていく。

陰茎はいきり立ち、今にもはち切れそうになっていた。

レイコは、陰茎の根本を掴み、亀頭の割れ目を舌で遊び、我慢汁を舐め取った。

『ビクッ』と身体が反応した。

レイコの唇は、陰茎の横を舐めおろし根元まで到着。
そのまま睾丸を吸い込むように口に含む。

射精感が一気に上昇してくる。

睾丸が収縮するのを感じたのか、レイコは口から離してアリの門渡を舌で肛門に近づく。

「レイコ、そこはダメ……」

言葉を無視して菊の部分に舌が這っていく。

「あっ」

舌が菊の部分を刺激される。
『ゾクッ』と背中に電気が走り、身を捩る。
初めての体験で気持ちが良いのかどうかわからないけど、癖になりそうな感覚だった。

レイコが竿を握る。
根本をギュッとしているので、はち切れそうに勃起している。

「もう入れたい」

甘い声で囁き、陰茎を握り、ゆっくりとあてがう。

「ふぅーーー」と息をはいてレイコが腰を沈めてくる。

温かい感触が、陰茎を包み込む。

ヌルヌルになっている膣壁に包まれ、レイコの一番奥で亀頭が何かに触れた。
前に倒れてきて口づけをして、

「嬉しい。タツヤでいっぱい」

と囁く。

レイコは身体を起こして、性器をこすり合わせるように動く。

そして上下に抜き差しするように陰茎を出し入れし始めた。

「いいわ。感じる。タツヤ、いい」

と叫びながら腰の律動が激しくなっていく。

律動が激しくなるにつれて、レイコの呼吸が激しくなる。

「逝きそう。タツヤ、出していいよ」

「でも」

レイコとのセックスは、いつもコンドームをつけていた。

「大丈夫。タツヤで満たして」

さらに律動が激しくなり、身体を前に倒してくる。

「もうダメ」

下から突き上げる。

「あっ、逝く。タツヤ、いっしょに逝って」

ふたつの袋から精液が駆け上がり、尿道を通り、亀頭から一気に精をレイコの膣に吐き出した。

「レイコ」

下から強く抱きしめて、二人で震えていた。

「入ってくる、わかるわ」

レイコの膣の中に『ドクッ』と一回目、続けて『ドクッ』『ドクッ』と精を放つ。
頭の中に快楽の渦が巻き起こり、身体が震えてきた。

レイコは、自分の精を膣内に受け止め、快楽の絶頂に入っているようだ。

しばらく抱き合ったまま、動けなかった。
『はぁはぁ』と呼吸音だけが鳴り響く。

「タツヤで満たされてる」

なんか照れくさい。

「まって、最後まで」

と言って、レイコは今抜いたばかりの陰茎を口に含む。

レイコが陰茎の先の部分を含み、啜り上げる。

「うぁぁぁ、ダメぇ」

射精した感覚の数倍の快感が体中を走る。
精管・尿道に残った精液が、レイコの口の中に吸い出された。

震えが止まらなかった。

二人で横になり、相手を見つめた。
自分よりおそらく10歳以上年上の女性とは思えない。

レイコの背中をゆっくり撫でる。
身体をくねらせ、身体を押しつけてくる。

少しずつ、性欲が蘇ってくる。

「後ろから貫いて」

そう言ってレイコは、四つん這いになって尻をあげる。
彼女の背後にまわり、陰茎を握り、陰裂にあてがう。

すでに濡れそぼっている入り口に向かって少しずつ腰を推し進めた。

『ぬるぅ』と亀頭が飲み込まれた。

「奥まで、ちょうだい」

辛そうな声でレイコの声が聞こえてくる。

「行くよ」

一気に貫いた。

「アァァ」

膣の最奥に届く、初めての後背位だ。

レイコの細い腰を掴み、抽挿を始める。
ゆっくりと、そして少しずつスピードを上げる。

レイコは、シーツを掴み、声をあげて快感を声に出す。

「いいわ。タツヤ、好きよ。もっと、めちゃくちゃに突いて」

レイコから「好き」という言葉を聞いたことはなかった。

言葉に誘われるように激しく腰を振る。

「ああ、気持ちいい。逝っちゃいそう。行くわ」

レイコは顔をシーツに押しつけ、何かに耐えるように声を荒げる。

「俺も逝きそうだ」

精が体の奥から駆け上がってくるのを感じる。

「いっぱい、ちょうだい」

彼女の声がトリガーを引く。一番奥に差し込んで、放つ。
『ビュっ』と奥に噴射した。快楽の波が脳天を貫いた。

「イクゥぅ」

レイコの体から力が抜け、ベッドに突っ伏した。

崩れゆく彼女の腰を掴み引き寄せて、精を注ぎ込む。

膣口から陰茎を引き抜くと、自分の精がこぼれ落ちる。

二人とも体力が残っていなかった。
重なり合うように倒れ込み、レイコを抱きしめ、深い眠りに落ちていく。

深い、深い眠りに落ちていく。

久しぶりの安らぎ

目が覚めると、レイコは自分を見つめていた。

「起きた?」

キスをしてきた。

「おはよう」

そう言うとレイコは、顔を胸に埋めてきた。

民家の老婦人が用意してくれた朝食を食べる。
味噌汁にお新香、納豆というシンプルなものだったが、とても美味しかった。

レイコが朝風呂に行ったとき、

「お嬢様が、あんなに楽しそうにしているのを久しぶりに拝見しました。お嬢様を大切にしてあげてね」

「それと、ゆうべは、ちょっと刺激的だったわ」

老婦人は微笑みながら自分に話しかけて去っていく。

身支度を整えてRENAULTに乗り込む。

「本当にありがとうございました。自分の家に帰ってきたようです」

老婦人に伝えると、

「いつでも帰ってきていいんだよ」

背後から、

「また、薪割り手伝ってな」

とご主人の声。

老夫婦にお礼を言って、出発した。

レイコは帰りのクルマの中でずっと上機嫌だ。
自分もレイコとの関係が一歩先に進んだことが嬉しい。

「他の女性とたくさん恋をして、セックスをしていいのよ」
「でも、私のところに戻ってくるのよ」

レイコの家のガレージにRENAULTを止めると、そう言ってキスをしてきた。

「また、お店に行くわ」

夏休みは、まだ始まったばかりだ。

次回予告

友人のユウスケ、ミキ、ナツコと軽井沢に旅行に出かける。
夏の恋の行方はどうなるのか?

次週 新宿の恋 第10話  軽井沢

お楽しみに

  • この記事を書いた人

はぼぞう

旅と砂漠と写真と女性を愛する60歳ちょっと過ぎたの現役エンジニアで元金融システム屋です。 シンガー 森口博子とアーティスト 中村中が大好きです。

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