2026年7月26日 速報|忖度なし国際情勢
ゼレンスキー氏「48時間以内に大規模攻撃」警告 ― キーウ空爆、深部ドローン戦、動員拡大の兆候
ロシアによるウクライナ侵攻は、開戦から4年目の夏を迎えてなお収束の気配を見せていません。本稿は日本国内報道を排し、BBC、CNN、ロイター、AFP、アルジャジーラ、フォックスニュースなどの国際報道と、ウクライナ・ロシア双方の公式発表、両首脳のX(旧ツイッター)発信をもとに、2026年7月25〜26日時点の戦況を整理します。信頼度ラベルは、🟢=複数ソースで確認、🟡=単一ソースまたは当事者の公式主張、🔵=編集部の分析、を各文の冒頭に付します。
速報サマリー(7月25〜26日)
🟢 ゼレンスキー氏は7月24日夜、ロシアが「48時間以内」に大規模ミサイル攻撃を準備しているとの情報をXで公開し、国民に空襲警報への注意を呼びかけました(ユーロニュース)。
🟢 前日24日にはキーウ州へのロシア弾道ミサイル攻撃で少なくとも6〜10人が死亡、約100人が負傷し、ウクライナ防衛産業の展示会が標的になったと報じられました(ワシントン・ポスト、ユーロニュース)。
🟢 ウクライナ側もロシア深部への長距離攻撃を継続し、製油所・物流拠点を相次いで叩いています。
🟡 ゼレンスキー氏は同25日夜の演説で、ロシアが秋に向けて動員拡大を準備し、北朝鮮兵3万人の追加受け入れを進めていると警告しました(ウクルインフォルム、ウクライナ・プラウダ)。
ロシアの空爆 ― キーウ、スロビャンスク、ザポリージャ
🟢 7月24日午後、キーウ州を襲ったロシアの弾道ミサイル攻撃で、ゼレンスキー氏は少なくとも6人が死亡し多数が負傷したと発表しました。この攻撃ではキーウ近郊でポーランドの防衛関連企業の従業員が死亡したとも報じられています(RBCウクライナ)。
🟢 東部ドネツク州の前線都市スロビャンスクでは、24時間で3度の攻撃が行われ、キーウ・インディペンデントは11人が死亡・70人以上が負傷したと伝えました。同市には今も4万人超の住民が残っています。
🟢 7月25日夜には南部ザポリージャがドローン攻撃を受け、死傷者が出ています(ウクルインフォルム)。
🟢 北東部スムイ州では、民間の郵便・宅配会社の施設をロシアのドローンが直撃し、配送ドライバー3人が死亡しました。州知事オレフ・フリホロフ氏は、人が働く民間施設を意図的に狙ったと非難しています(RFE/RL)。
🔵 ロシアは弾道ミサイルとジェット推進型のシャヘド系ドローンを組み合わせた「複合攻撃」の頻度を上げており、要撃が難しい弾道ミサイル対策がウクライナの最優先課題になっています。
ウクライナの深部攻撃 ― 製油所と物流網を叩く「長距離制裁」
🟢 ゼレンスキー氏は自らの攻撃を「長距離制裁」と表現し、ロシア各地の軍需・エネルギー拠点への打撃を認めました。標的には、キーロフの兵器部品供給企業、エカテリンブルクの物流施設、チュメニの製油所、ロストフ・ナ・ドヌの燃料貯蔵施設が含まれるとしています(RFE/RL)。
🟢 ロシアのオンライン小売大手ワイルドベリーズの倉庫が、この1週間で繰り返し攻撃を受けており、軍事物流への転用が疑われています(モスクワは否定)。
🟢 ロシア重爆撃機の拠点であるエンゲリス航空基地でも火災が報告されました(キーウ・インディペンデント)。
🟡 ロシア国防省は、7月24〜25日にかけてウクライナのドローン328機を迎撃・破壊したと発表しています。
🟢 オックスフォード・エネルギー研究所の6月推計によれば、ウクライナの攻撃でロシアの精製能力は開戦前の日量約520万バレルから380万バレルへと落ち込み、21年ぶりの低水準に達したとされます(フォーリン・ポリシー引用)。
🔵 前線の領土は膠着する一方、ウクライナは「戦争を支える資源」を奪う消耗戦へと軸足を移しています。
東部戦線 ― コスチャンチニウカとポクロウシク
🟡 ロシア国防省は7月3日、東部ドネツク州の要衝コスチャンチニウカを制圧したとプーチン氏に報告しました(ロイター)。
🟢 戦争研究所(ISW)は、ロシアの前進は小規模な浸透にとどまり、市街地の面的な支配には至っていないと評価しています。ウクライナ軍は市内で陣地を保持し、反撃も続けているとされます。
🟢 監視グループ「ディープステート」やISWのデータでは、直近4週間(6月23日〜7月21日)のロシアの純増は10〜15平方マイル程度にとどまり、これはマンハッタン島の約3分の2の面積に過ぎません(ロシア・マターズ)。
🟢 最激戦地は依然ポクロウシク方面で、双方が局地的な攻撃と反撃を繰り返しています。
🔵 ロシアは攻撃を続ける能力を保つものの、戦術的な前進を作戦レベルの突破へと転化させることが年々難しくなっている、というのが多くの独立系分析の共通認識です。
プーチン氏の近況とモスクワの様子
🟡 プーチン氏はこのところ、イルクーツク航空機工場を訪れ、改修型の練習・戦闘機ヤク130(M改修型)の試作機を視察するなど、軍需生産の現場を前面に出す動きを見せています(ロシア側報道)。
🟢 一方でモスクワ周辺はもはや「後方」ではなくなりました。7月には首都圏やレニングラード州のワイルドベリーズ物流拠点が相次いでドローン攻撃を受け、火災が発生。ロシアの防空網は複数の州で迎撃対応に追われています。
🟢 プーチン氏は、ウクライナのドローン攻撃が燃料生産に与える打撃を初めて公に認め、防空強化の必要性に言及しました(CNBC)。
🔵 「勝利は近い」という公式の物語と、首都圏まで届く炎という現実との落差が、じわじわと広がっています。
北朝鮮兵3万人追加とロシアの動員拡大
🟡 ゼレンスキー氏は7月25日夜の演説で、ロシアが北朝鮮からさらに3万人規模の兵力受け入れを準備し、6月からボロネジ州で受け入れ態勢を整えていると述べました。北朝鮮は弾道ミサイルの新たな発射台もロシアに供与する構えだとしています(ウクライナ・プラウダ、ロイター)。
🟡 同氏はまた、今年に入り約7か月弱でロシア軍に約22万1000人が新規加入した一方、同期間のロシア側の損失は約22万5500人(うち戦死約13万1000人、負傷約9万3000人)に達したとの情報を示し、プーチン氏が秋の動員拡大に向けた地ならしを進めていると主張しました。
🔵 ゼレンスキー氏は、ロシアが北朝鮮に「実戦で兵器を使う経験」を与えていることは、ウクライナのみならず北朝鮮ミサイルの射程内にあるアジア全体への脅威だと位置づけました。数字はいずれもウクライナ側の主張であり、独立検証は困難ですが、動員をめぐる圧力が高まっている構図自体は複数の情報源と整合します。
損失・数値まとめ(ウクライナ側発表ベース)
| 項目 | 数値・内容 | 出典・信頼度 |
| ロシア軍の1日損失(7/25) | 兵員 +1,450/ドローン 1,596 | 🟡 RBCウクライナ |
| 開戦以降の露軍総損失 | 約1,437,550人(過去24時間で+1,330) | 🟡 ウクルインフォルム |
| キーウ州攻撃(7/24) | 死者6〜10人/負傷 約100人 | 🟢 ワシントン・ポスト/ユーロニュース |
| 露の精製能力 | 日量 約520万→380万バレル(21年ぶり低水準) | 🟡 オックスフォード・エネルギー研究所 |
| 直近4週の露の純増領土 | 10〜15平方マイル(膠着) | 🟢 ISW/ディープステート |
外交 ― ゼレンスキー訪米と「空の停戦」案
🟢 ホワイトハウス当局者は、トランプ大統領とゼレンスキー氏が来週火曜(7月28日)にワシントンで会談すると明らかにしました(ロイター)。
🟢 ウクライナと米側は、ロシアに提示するための「空の停戦(航空戦の一時停止)」案を協議してきたとされます。過去にウクライナがプーチン氏に停戦を打診した際は拒否されましたが、ドローン・ミサイル攻撃によるロシア経済への圧力が姿勢を軟化させる可能性を指摘する声もあります。
🟡 訪米にあわせ、ゼレンスキー氏はウクライナ支援の重鎮だった故リンゼー・グラム上院議員の追悼式に出席する見通しです。
🟡 米ブロガー、ローラ・ルーマー氏のインタビューでゼレンスキー氏は、勝利を望みつつも「明日にでも停戦できるなら、最後まで戦って全ての人命を失うよりよい」と述べ、トランプ氏の立ち会いの下で合意に署名する用意があるとしました(ロシア側集約サイト経由)。
🔵 ただし文脈からは、これは全面的な和平ではなく、戦線に沿った停戦を指すとみられます。年内停戦の予測市場のオッズは36%前後で高止まりしており、市場は依然として慎重です。
忖度なし編集後記
🔵 2026年夏の構図は、「前線の膠着」と「後方の炎上」という二重性で捉えると分かりやすくなります。ロシアは弾道ミサイルでウクライナの都市を脅し続ける一方、自国の製油所・物流・空軍基地は連日ドローンにさらされ、モスクワ首都圏すら安全地帯ではなくなりました。プーチン氏は「勝利」を語りつつ、北朝鮮兵の追加と秋の動員拡大という、消耗の裏返しとも読める手を打っています。
🔵 来週の米ウクライナ会談と「空の停戦」案が転機になるのか、それとも過去数年と同じく一時的な期待で終わるのか。数字の多くは当事者発表であり、鵜呑みは禁物です。本サイトは引き続き、日本の主要メディアのフレーミングに依存せず、国際一次情報を突き合わせて追跡します。
出典:BBC、CNN、ロイター、AFP、アルジャジーラ、フォックスニュース、ワシントン・ポスト、ユーロニュース、ウクルインフォルム、ウクライナ・プラウダ、RFE/RL、RBCウクライナ、キーウ・インディペンデント、戦争研究所(ISW)、ロシア・マターズ、オックスフォード・エネルギー研究所、両首脳のX・公式発表(2026年7月24〜26日時点)。※戦況の数値には当事者発表を含み、独立検証が困難なものがあります。