科学とは、どこまで 神に近づくのだろうか?
中絶された胎児の脳から採取された細胞を用いて、初めて脳オルガノイドを作成することに成功したとの論文が、2024年1月8日付の学術誌・Cellに掲載されました。iPS細胞ではなく脳細胞から直接本物の人間の脳に近い構造を持つ「ミニ脳」を作る技術により、脳腫瘍やがんの治療に関する研究がさらに進むと期待されています。
Human fetal brain self-organizes into long-term expanding organoids: Cell
https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(23)01344-2Novel tissue-derived brain organoids could re | EurekAlert!
https://www.eurekalert.org/news-releases/1030206In a 1st, 'minibrains' grown from fetal brain tissue | Live Science
https://www.livescience.com/health/neuroscience/in-a-1st-minibrains-grown-from-fetal-brain-tissueヒトの細胞を試験管内で培養して、3次元の立体的な構造を持つ小さな臓器を作り出すオルガノイドの研究では、これまで原始的な目と視覚を持つミニ脳などの成果が上げられていましたが、作成には多能性幹細胞を脳細胞に成長させる過程が必要で、ヒトの脳細胞から直接オルガノイドを作ることはできていませんでした。
実験室で培養した人間の「ミニ脳」に目が生えてきたとの報告、光にも反応 - GIGAZINE
by Elke Gabriel
今回、オランダ・ユトレヒトのプリンセス・マキシマ小児腫瘍センターとヒューブレヒト研究所の研究者らは、ヒトの胎児の脳組織から大脳オルガノイドを培養することに成功したと発表しました。
作成されたミニ脳は米粒ほどのサイズですが、複雑な3次元構造とさまざまな種類の脳細胞を持っており、特にヒトやヒトの祖先などの発達した脳に存在する「外側放射状グリア」が多かったことは、このミニ脳が本物の人間の脳に大変よく似ていることを示しています。
「これまで、ヒトのほとんどの臓器からオルガノイドを作ることができていましたが、脳からはできていませんでした。このハードルを飛び越えることができたのは、本当にエキサイティングなことです」と、研究チームのひとりであるユトレヒト大学医学部教授のハンス・クレバース氏は話します。
以下は、研究チームが作成したミニ脳の画像です。幹細胞は灰色に、神経細胞は深さに応じてピンクから黄色に色分けされています。
by Princess Máxima Center, Hubrecht Institute/B Artegiani, D Hendriks, H Clevers
研究チームによると、幹細胞は脳のさまざまな部位に成長するように誘導しなければならないのに対し、脳から摘出した組織は特定の発生段階にある組織を正確に再現することが可能とのとこと。また、幹細胞から作成するミニ脳には細胞が成長するための「足場」を作ってやる必要がありましたが、脳細胞から作成したミニ脳は自分で足場となる「細胞外マトリックス」を作ることもできました。
この新しいミニ脳を作るために、研究チームは完全に匿名かつ無償提供のドナーから提供された、妊娠12週から15週の胎児の脳組織をサンプルとして採取しました。そして、栄養素と成長因子を用いてそれぞれの組織の小片をプレート上で成長させました。各サンプルは、適切に化学物質にさらされるように成長の間絶えず振とうされていたとのこと。
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世界で初めてヒトの胎児の脳から「ミニ脳」を作ることに成功 - GIGAZINE
https://gigazine.net/news/20240110-minibrains-fetal-brain-organoid/
2024年01月10日 12時00分
自分は、仏教徒なのでなんとも言えないのですが、命というモノにどこまで手を入れるのだろうか?
新しく生まれた脳に命があるのだろうか?
科学という衣の下に隠された欲望という悪魔がどこまでうごめいているのか?
この先に命というモノに手を入れ始めるとしたら どんな未来が待っているのだろうか?
数十年後の世界は、どうなっているのか 興味あります。