ブエルタ・ア・エスパーニャ2026は8月23日、第2ステージとしてモナコ〜マノスク間の202.1kmで行われました。今大会最長となるこの一日は、ゴール前の上り基調のスプリント(集団の最後の競り合い)で決着。マシュー・ブレナン(Team Visma|Lease a Bike)が圧巻の切れ味で勝利を挙げました。総合首位のマイヨ・ロホ(La Roja/赤いリーダージャージ)は、劇的な展開の末にタデイ・ポガチャルが死守。ステージの見どころと全成績をまとめてお届けします。
3行でわかる第2ステージ
- マシュー・ブレナンが上り基調のスプリントを制し、初のグランツール(3週間の大レース)ステージ勝利。
- 逃げに乗ったイーサン・ハイターが一時バーチャル総合首位に立つも、最後に集団分断で脱落。
- ポガチャルは3位でボーナスタイムを獲得し、マイヨ・ロホを守って翌日へ。新人賞(白)はブレナンが獲得。
コース紹介
第2ステージは、開幕地モナコをスタートし、南フランス・プロヴァンス地方のマノスクへ向かう202.1km。今大会で最も距離の長いステージであり、事実上最初の平坦系ステージとなりました。序盤にニース近郊から内陸へ入り、カテゴリー山岳(登坂ポイント)が2つ設定されましたが、いずれも中盤(残り約90km地点まで)で通過。そこから先はゴールまで長い偽平坦(ゆるやかな上り勾配のフォルスフラット)が続き、フィニッシュも上り基調という、スプリンター(短距離型の選手)とパンチャー(起伏で強い選手)の力比べとなる設計でした。
| 日付 | 2026年8月23日(日) |
|---|---|
| 区間 | モナコ → マノスク(フランス) |
| 距離 | 202.1km(今大会最長ステージ) |
| コース種別 | 平坦基調+上りフィニッシュ/カテゴリー山岳2つ |
| 天候 | 晴れ・気温約31℃ |

ステージ優勝:マシュー・ブレナン
勝利を手にしたのは、Team Visma|Lease a Bike(チーム・ヴィスマ・リースアバイク)の若きスプリンター、マシュー・ブレナン。上り勾配のかかる最後の直線で、フィン・フィッシャーブラック、そして2連覇を狙ったマッズ・ピーダスン(ペデルセン)らを寄せ付けない爆発的な加速を見せ、誰も反応できないままフィニッシュラインを先頭で通過しました。過去2年このマノスクで勝ってきたピーダスンをはねのけての勝利は、新世代スプリンターの台頭を強く印象づけるものとなりました。
勝者コメント要旨:長い偽平坦の後の上りスプリントで、チームのアシスト(サポート選手の働き)を最大限に生かし切った一勝。2位にパウ・ミケル、3位にポガチャルが続きました。
レースハイライトと注目ポイント
この日の逃げ(ブレイクアウェイ=集団から抜け出す動き)を形成したのは、クーン・バウマン、ディエゴ・ウリアルテ、シヌエ・フェルナンデス、そしてイーサン・ハイターの4名。とりわけハイターの存在が一日のドラマを生みました。前日の個人タイムトライアル(ITT)でポガチャルとわずかな差だったハイターは、中間スプリント(コース途中に設けられたボーナスタイム争奪地点)でボーナスタイムを奪えば総合首位に立てる状況。残り49kmで単独に持ち込み、中間スプリントを先頭通過してバーチャル総合首位に立ちました。
しかしハイターは残り34kmで吸収されると、集団はマノスクへ。テクニカルな上りでワウト・ファンアールトが鋭くアタック(加速して抜け出す動き)を仕掛け、ポガチャルが即座に反応。アレッサンドロ・ロメーレも合流しましたが、3人の連係が噛み合わず残り1kmで集団に吸収され、最後は純粋なスプリント勝負に。ここでブレナンが勝負を決めました。
注目:ジャージが二転三転
ハイターが一度はバーチャル首位に立ちながら、フィニッシュで集団分断(スプリット)に巻き込まれ数秒遅れてゴール。この結果、ポガチャルはボーナスタイムを争うまでもなくマイヨ・ロホを保持しました。「守るつもりのなかった首位を、ライバルのミスで守る」という、初期ステージらしい駆け引きが凝縮された一日でした。
各賞ジャージの状況
■ マイヨ・ロホ(La Roja/総合首位・赤):タデイ・ポガチャル
ステージ3位でボーナスタイム4秒を加算。2位ファンアールトに9秒、3位ブレナンに10秒差で総合首位をキープしました。
■ ポイント賞(緑):タデイ・ポガチャル(首位)
ステージ3位でポイントを上積みし、ポイント賞の首位も維持。ただしポガチャルはマイヨ・ロホ着用のため、実際のポイント賞ジャージ(緑)は2位のイーサン・ハイターが着用します。
■ 山岳賞(水玉):クーン・バウマン
逃げで山岳ポイントを稼いだTeamJayco AlUlaのバウマンが6点で山岳賞の初代リーダーに。2位ウリアルテ(4点)が続きます。
■ 新人賞(白):マシュー・ブレナン
ステージ勝利とボーナスタイムで、直接のライバルだったレオ・ビシオーやフィッシャーブラックを逆転。翌日は白ジャージで表彰台に上がります。
■ 敢闘賞(最も闘志を見せた選手):※確認中
ブエルタの敢闘賞はステージごとにファン投票で選出されます。長時間の単独逃げを見せたハイターが有力候補ですが、公式確定を待って更新します。最新の確定情報は
ラ・ブエルタ公式(敢闘賞)
および
J SPORTS公式
をご確認ください。
レース結果一覧(第2ステージ終了時点)
総合成績(GC)トップ5
| 順位 | 選手 | チーム | タイム/差 |
|---|---|---|---|
| 1 | タデイ・ポガチャル | UAEチーム・エミレーツ | 4:58:40 |
| 2 | ワウト・ファンアールト | チーム・ヴィスマ・リースアバイク | +0:09 |
| 3 | マシュー・ブレナン | チーム・ヴィスマ・リースアバイク | +0:10 |
| 4 | レオ・ビシオー | デカトロンCMA CGM | +0:12 |
| 5 | フィン・フィッシャーブラック | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | +0:14 |
チーム総合成績 トップ5
| 順位 | チーム | タイム/差 |
|---|---|---|
| 1 | UAEチーム・エミレーツ | 14:56:40 |
| 2 | チーム・ヴィスマ・リースアバイク | +0:03 |
| 3 | ネットカンパニー・イネオス | +0:23 |
| 4 | デカトロンCMA CGM | +0:25 |
| 5 | チュドール・プロサイクリング | +0:25 |
ポイント賞(緑)トップ3
| 順位 | 選手 | チーム | 点数 |
|---|---|---|---|
| 1 | タデイ・ポガチャル | UAEチーム・エミレーツ | 42 |
| 2 | イーサン・ハイター | スーダル・クイックステップ | 37 |
| 3 | マシュー・ブレナン | チーム・ヴィスマ・リースアバイク | 30 |
山岳賞(水玉)トップ3
| 順位 | 選手 | チーム | 点数 |
|---|---|---|---|
| 1 | クーン・バウマン | チーム・ジェイコ・アルウラ | 6 |
| 2 | ディエゴ・ウリアルテ | ケルンファルマ | 4 |
| 3 | イーサン・ハイター | スーダル・クイックステップ | 1 |
新人賞(白)トップ3
| 順位 | 選手 | チーム | タイム/差 |
|---|---|---|---|
| 1 | マシュー・ブレナン | チーム・ヴィスマ・リースアバイク | 4:58:50 |
| 2 | レオ・ビシオー | デカトロンCMA CGM | +0:02 |
| 3 | フィン・フィッシャーブラック | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | +0:04 |
次回・第3ステージ展望
第3ステージは、今大会最初の山頂フィニッシュ(登り切った頂上がゴール)を迎えます。平坦系で守ってきたポガチャルのマイヨ・ロホが、いよいよ本格的な登坂で試される一日。総合を狙うクライマー(登坂型の選手)たちが動き出す最初の山場となり、序盤の総合勢力図が一気に鮮明になる可能性があります。赤いジャージを守り抜くのか、それとも早くも動きが生まれるのか——注目の一戦です。

J SPORTS 放送・配信予定
ブエルタ・ア・エスパーニャ2026は、J SPORTS 4およびJ SPORTSオンデマンド(Prime Video「J SPORTSチャンネル」でも視聴可)で全21ステージを生中継・ライブ配信。第1〜3ステージは無料放送・無料配信が実施されます。
| 放送・配信 | 日時 |
|---|---|
| 第2ステージ(同日・無料) | 8月24日(月)18:20〜21:50 |
| 第3ステージ(LIVE・無料) | 8月24日(月)21:50〜翌1:20 |
| 第4ステージ(LIVE) | 8月25日(火)21:30〜翌1:20 |
※解説・実況は※確認中(各ステージの担当は
J SPORTS公式サイト
でご確認ください)。休息日は8月31日(月)・9月7日(月)。最終第21ステージは9月13日(日)にグラナダでフィニッシュします。
※放送時間・無料配信の有無は変更される場合があります。最新情報は
J SPORTS公式
をご確認ください。
データ出典:ProCyclingStats/CyclingUpToDate/J SPORTS公式。順位・タイム差はレース後の暫定値を含みます。