2026年7月15日、ツール・ド・フランス2026 第11ステージは、ヴィシーからヌヴェールまでの平坦156km超のスプリントステージ。前日に落車し最下位でフィニッシュしたソーレン・ワーレンスコル(Uno-X Mobility)が、長距離スプリントで逆転勝利。しかもこの日はツール史上最速となる平均時速50.9kmを記録し、27年ぶりに記録を更新する歴史的な一日となりました。総合首位のタデイ・ポガチャル(UAE Team Emirates-XRG)はメイン集団で無難にゴールし、マイヨ・ジョーヌ(総合首位のジャージ)を守っています。
- 優勝:ソーレン・ワーレンスコル(Uno-X Mobility)/今大会2勝目、自身ツール初勝利
- ツール史上最速ステージ:平均時速50.9km(27年ぶりの記録更新)
- 総合首位はポガチャルが継続。2位ヴィンゲゴーとの差は3分36秒で変わらず
- ポイント賞ではフィリプセンが3位に浮上、緑のジャージ争いが再燃
コース紹介:ヴィシー → ヌヴェール(161.3km)
第11ステージは、温泉保養地として知られるヴィシーをスタートし、アリエ県からニエーヴル県を北上してヌヴェールへ向かう161.3kmの平坦ステージ。カテゴリー4の上りが2つ(コート・ド・ビヨニエール、コート・ド・ビイ=シュヴァンヌ)設定されているものの、総獲得標高は約1,100mと控えめで、スプリンター(短距離を高速でこなす選手)向けのレイアウトです。
この日は連日の猛暑(40℃超)から一転、スタート地点では雨が降り、気温もやや低下。濡れた路面での慎重なスタートとなりました。前半からマチュー・ファンデルプールらが動きを見せ、最終的にアントン・シャルミグ、マティス・ル・ベール、ネルソン・オリヴェイラ、ジュリアン・アラフィリップの4名が逃げ(ブレイクアウェイ)を形成。しかしスプリンターチームが主導権を握り、逃げの最大リードは1分40秒に抑えられました。

優勝者:ソーレン・ワーレンスコル(Uno-X Mobility)
26歳のノルウェー人スプリンター、ソーレン・ワーレンスコルが自身初のツール・ド・フランス ステージ優勝を飾りました。前日の第10ステージ(ル・リオラン)で落車し、最下位でゴールしていた選手が、わずか24時間後に頂点に立つという劇的な逆転劇。レース中には右手の治療のためドクターを呼ぶ場面もありましたが、そこから勝利をもぎ取りました。
フィニッシュでは、オラフ・コーイ(Decathlon CMA CGM)の発射台役セース・ボルが早めにスプリントを開始。ワーレンスコルはそのスリップストリーム(後方の空気抵抗が少ない領域)をうまく使い、ボルを差し切って先頭でラインを通過しました。ボルドーでの第7ステージ2位に続く走りで、「自分にとって最大の勝利」と語っています。
WorldTour(世界最高峰カテゴリー)1年目のUno-X Mobilityにとっては、2025年のヨナス・アブラハムセンに続くツール2勝目。今大会では一時トルステイン・トロエンがマイヨ・ジョーヌを着用(その後落車リタイア)しており、小規模チームながら存在感を放ち続けています。
レースハイライトと注目記事
- ツール史上最速ステージ:平均時速50.9kmを記録し、タイムトライアルを除く歴代最速記録を27年ぶりに更新。ポガチャルは「強力な逃げがあったため、スプリントチームが高速で追わざるを得なかった」と分析しています。
- フィリプセンの降格→再昇格:ジャスパー・フィリプセン(Alpecin-Premier Tech)は接触があったとして一度3位から降格されましたが、審判団が決定を覆し、3位に再昇格。荒れたスプリントを象徴する一幕でした。
- GC勢の「休戦」:ポガチャルによれば、総合上位陣はスプリントゴールでは集団後方で安全に走ることで合意。ライバルへの敬意を示すコメントも話題となりました。
- 緑のジャージ争いが再燃:ビニアム・ギルマイが6位でポイントを稼ぎ、マッズ・ピーダスンとの差を45ポイントに縮めました。残りのスプリント機会は限られ、争いは終盤へ。
https://youtube.com/watch?v=axqWr3T-SrM&si=grnT6WL6QbYUeFvJ
各賞紹介:ジャージ争いの状況
🟡 マイヨ・ジョーヌ(総合首位):タデイ・ポガチャル(UAE Team Emirates-XRG)。2位ヴィンゲゴーに3分36秒差をつけて首位を継続。
🟢 マイヨ・ヴェール(ポイント賞):マッズ・ピーダスン(Lidl-Trek)。317ポイントで首位を守るも、ギルマイが猛追。
🔴⚪ マイヨ・ア・ポワ(山岳賞):首位はポガチャルだが、マイヨ・ジョーヌ着用のため、2位のヴィンゲゴーが山岳ジャージ(水玉模様)を着用。
⚪ マイヨ・ブラン(新人賞):フアン・アユソ(Lidl-Trek)。2位セイシャスに13秒差でリード。
🔴 敢闘賞(コンバティビティ):※確認中(逃げで2つの山岳ポイントを獲得したアントン・シャルミグが有力。公式確定はletour.frでご確認ください)
レース結果一覧
総合成績(GC)トップ10
| 順位 | 選手 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|---|
| 1 | タデイ・ポガチャル | UAE Team Emirates-XRG | 39:25:08 |
| 2 | ヨナス・ヴィンゲゴー | Visma-Lease a Bike | +3:36 |
| 3 | レムコ・エヴェネプール | Red Bull-BORA-hansgrohe | +4:06 |
| 4 | フアン・アユソ | Lidl-Trek | +4:22 |
| 5 | ポール・セイシャス | Decathlon CMA CGM | +4:35 |
| 6 | フロリアン・リポヴィッツ | Red Bull-BORA-hansgrohe | +4:44 |
| 7 | イサク・デルトロ | UAE Team Emirates-XRG | +5:08 |
| 8 | マティアス・スケルモーセ | Lidl-Trek | +5:45 |
| 9 | レニー・マルティネス | Bahrain Victorious | +6:34 |
| 10 | トム・ピドコック | Pinarello Q36.5 | +11:49 |
チーム総合成績 トップ5
| 順位 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|
| 1 | UAE Team Emirates-XRG | ― |
| 2 | ※確認中 | ※確認中 |
| 3 | ※確認中 | ※確認中 |
| 4 | ※確認中 | ※確認中 |
| 5 | ※確認中 | ※確認中 |
山岳賞(マイヨ・ア・ポワ)トップ3
| 順位 | 選手 | チーム | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | タデイ・ポガチャル | UAE Team Emirates-XRG | 42 |
| 2 | ヨナス・ヴィンゲゴー | Visma-Lease a Bike | 27 |
| 3 | リチャル・カラパス | EF Education-EasyPost | 19 |
ポイント賞(マイヨ・ヴェール)トップ3
| 順位 | 選手 | チーム | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | マッズ・ピーダスン | Lidl-Trek | 317 |
| 2 | ビニアム・ギルマイ | NSN Cycling Team | 272 |
| 3 | ジャスパー・フィリプセン | Alpecin-Premier Tech | 255 |
新人賞(マイヨ・ブラン)トップ3
| 順位 | 選手 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|---|
| 1 | フアン・アユソ | Lidl-Trek | ― |
| 2 | ポール・セイシャス | Decathlon CMA CGM | +13秒 |
| 3 | イサク・デルトロ | UAE Team Emirates-XRG | +46秒 |
第12ステージ コース紹介:ヌヴェール・マニ=クール → シャロン=シュル=ソーヌ(179.1km)
第12ステージは、F1でも知られるサーキット・ド・ヌヴェール・マニ=クールをスタートし、シャロン=シュル=ソーヌへ向かう179.1kmの平坦ステージ。前日同様にロワール川をドゥシーズで渡り、モンソー=レ=ミーヌを通過してモルヴァン地方南部を抜けていきます。
終盤にコート・ド・モンタニー=レ=ビュクシー(2.6km・平均勾配4.3%)が設定されていますが、逃げ切りにはやや厳しいレイアウト。シャロンのブドウ畑を舞台に、再びスプリンターチームによる集団スプリントが濃厚です。ピーダスンの緑のジャージ争い、そして未勝利のスプリンターたちの巻き返しに注目です。


放送予定(J SPORTS)
| 区分 | 内容 | 目安時刻(JST) |
|---|---|---|
| 生中継 | 第12ステージ ライブ(J SPORTS 4 ほか) | 7/16(木)夜 ※確認中 |
| 録画・再放送 | 第12ステージ ダイジェスト/再放送 | 翌日ほか ※確認中 |
| 配信 | J SPORTSオンデマンドでライブ/見逃し配信 | 生中継と同時 ※確認中 |
※本記事の成績はレース直後の速報値を基にしています。正式なリザルトはツール・ド・フランス公式サイト(letour.fr)でご確認ください。