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米イラン戦争の戦費は1日1400億円超え|ウクライナ・ロシア・日本の防衛費も徹底比較【2026年最新】

「戦争にかかるお金」について、日本ではほとんど報道されません。しかし現実は驚くべき数字の連続です。2026年3月に始まった米軍によるイラン軍事作戦「壮大な怒り(エピック・フューリー)」では、開始からわずか100時間(約4日)で約5800億円、1日あたり約1400億円という戦費が記録されました。さらに最初の2日間で消費した弾薬だけで約8860億円に達するという試算も出ています。誰がこの費用を負担しているのか、今後どれほどかかるのか、そしてウクライナ・ロシア・日本の防衛費と比べるとどうなのか——本記事で徹底解説します。

① 米イラン軍事作戦にかかる1日の費用・これまでの累計

米軍が2026年3月に開始したイラン核施設などへの軍事作戦「エピック・フューリー(壮大な怒り)」は、開始から数日で世界に衝撃を与えました。その費用の大きさも例外ではありません。

開始100時間(約4日)で5800億円超

ワシントンを拠点とするシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)が国防総省の公表データを分析したところ、作戦開始から最初の100時間で費やされた金額は約37億ドル(約5800億円)に達しました。1日あたりに換算すると約8億9140万ドル(約1400億円)という計算になります。

開始100時間の累計
約5,800億円
(37億ドル)/ CSIS推計

1日あたりの平均費用
約1,400億円
(8.9億ドル)/ CSIS推計

最初の2日間の弾薬費
約8,860億円
(56億ドル)/ 国防総省の議会向け報告

開始10日間の累計推計
約1兆円
(65億ドル)/ 各種報道まとめ

費用の内訳——弾薬費が圧倒的に多い

CSISによると、37億ドルの内訳は以下の通りです。弾薬費が全体の8割以上を占めており、現代の軍事作戦がいかに精密誘導兵器に依存しているかが浮き彫りになっています。

費目 金額(ドル換算) 金額(円換算)
弾薬費 約31億ドル 約4,900億円
戦闘損失・インフラ修繕 約3.6億ドル 約570億円
作戦運用費 約1.96億ドル 約310億円

各装備の1日あたりコスト

CSISの試算では、作戦に投入された主要装備の1日あたり費用も明らかにされています。

装備 1日あたりの費用
空中給油機・輸送機 約900万ドル(約14億円)
空母航空団 約500万ドル(約8億円)
ステルス戦闘機 約500万ドル(約8億円)
非ステルス戦闘機 約500万ドル(約8億円)
空母(1隻) 約600万ドル(約9.5億円)
駆逐艦(1隻) 約500万ドル(約8億円)
砲兵旅団 約100万ドル(約1.6億円)
⚠️ 備蓄問題:精密誘導兵器の急速な枯渇
ワシントン・ポスト紙の報道によると、米軍統合参謀本部議長はイラン攻撃前に「長期化すれば精密誘導兵器の在庫が底をつく可能性がある」とトランプ大統領に警告していました。実際、最初の2日間だけで56億ドル分の弾薬を消費したという国防総省の議会向け報告は、一部議員の間に深刻な懸念を呼んでいます。

② 誰が戦費を払っているのか?

予算化されていない「未承認の戦費」

米国防総省はこの作戦のための費用見積もりを公表しておらず、追加支出の予算案を議会に提出してもいません。CSISは「37億ドルのうち大半は予算化されておらず、資金調達の議論が今後の焦点になりうる」と指摘しています。

現在は「既存の国防予算」の流用でまかなわれているとみられますが、長期化すれば議会に追加予算を要請するか、国債で調達するかの選択を迫られます。

「MAGA」支持層も揺れ始めた

「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプ政権の支持基盤からも、膨大な戦費に対する懸念の声が上がっています。シンクタンク「政策研究所」のコシュガリアン氏は、「イラク戦争の費用は最終的に約3兆ドル(現在のレートで約470兆円)になった。今回も天文学的な額になる可能性は十分ある」と警告しています。

📌 1日10億ドルの戦費で何ができる?
アトランティック誌の報道によれば、国防総省内では1日10億ドルという費用の暫定推計も議論されています。この金額を年換算すると約57兆円——米国の国防省を除く連邦政府のどの省庁の年間予算よりも大きい額になります。

戦費の出どころ:米国納税者が全額負担

今回の作戦はアメリカが主導しており、費用の大部分は米国の国防予算、すなわちアメリカ国民の税金でまかなわれています。同盟国のイスラエルも一定の役割を担っていますが、弾薬・装備の主要コストは米国が負担しています。


③ 今後どれぐらいかかるのか?予測

作戦の終結見通しが立たない中、専門家や研究機関はいくつかのシナリオを試算しています。

2カ月継続なら最大15兆円(ペン・ウォートン大学試算)

ペンシルベニア大学ウォートン校の予算モデルによると、戦争が2カ月続いた場合、地上部隊の投入の有無や弾薬補充速度によって費用は次のように変わります。

シナリオ 推計費用(ドル) 推計費用(円)
地上部隊なし・安価な兵器移行 約400億ドル 約6.3兆円
大規模な地上作戦を含む場合 約950億ドル 約15兆円

コスト低減のカギ:精密誘導兵器からレーザー誘導爆弾へ

CSISの弾薬専門家マーク・カンシアン氏は「精密誘導兵器から、より安価なレーザー誘導爆弾に移行できれば、1発あたりの攻撃コストは数百万ドルから場合によっては10万ドル以下へと劇的に低下する」と説明しています。実際、ヘグセス国防長官もこの移行を進めると表明しており、この判断が今後の総費用に大きく影響します。

イランの報復能力が急低下——戦費も下がりつつある?

エルサレム・ポストの報道によると、開戦10日間で米軍とイスラエル軍は3000以上の標的を攻撃し、イランのミサイル発射台の60%以上を無力化。イランの1日あたりの弾道ミサイル発射数は開戦初日の480発から3月9日には40発にまで92%減少しています。イランの報復能力の低下は、防衛コストの削減にもつながるとみられます。

過去の比較:昨年夏の「ミッドナイト・ハンマー」作戦との差
2025年6月に実施されたイラン核施設攻撃「ミッドナイト・ハンマー」(約2時間半)の費用は約20億〜23億ドル(約3200〜3600億円)。今回の継続的作戦は初日100時間だけでその2倍近い費用が発生しており、規模の違いが鮮明です。

④ 参考:ウクライナの戦費とロシアの戦費

🇺🇦ウクライナ戦争への国際支援——西側総計で42兆円超

2022年2月から始まったロシアのウクライナ侵攻に対し、国際社会が拠出した支援総額(2024年12月まで)はドイツのシンクタンク・キール世界経済研究所の集計で約2670億ユーロ(約42兆円)に上ります。

支援国・地域 支援総額 特記事項
EU+欧州各国(合計) 約2580億ドル(約40兆円) 米国の2倍以上
米国 約1240億ドル(約19.5兆円) うち約70%が米国内・米軍向けに支出
日本 人道・財政支援を中心に数十億ドル規模 直接の軍事支援は実施せず
📌 「米国支援の70%は米国内に還流」
アメリカン・エンタープライズ研究所の調査によると、米国がウクライナに提供した1750億ドルの援助のうち、実に約70%が米国内の武器製造や米軍向けの在庫補充に使われています。つまり、ウクライナ支援は米国の防衛産業(軍産複合体)への事実上の補助金という側面もあるのです。

🇷🇺ロシアの戦費——GDPの5%超、限界に近づく財政

ロシアのベロウソフ国防相は2025年12月、2025年の対ウクライナ戦費は11兆ルーブル(GDP比5.1%)と発表しました。非戦争関連を含む国防省の総支出はGDPの7.3%に達しています。

年度 国防費 対GDP比
2022年(侵攻開始前後) 約5〜6兆ルーブル 約3%
2023年 約5兆ルーブル(国防費単体) 約4%台
2025年(確定) 13.5兆ルーブル(約19兆円) 6.2%(国防費のみ)
2026年(計画) 16.8兆ルーブル(約24兆円) 予算の38%

ロシアの財政は深刻に悪化しており、2025年の財政赤字は当初計画の1.2兆ルーブルから5.7兆ルーブルへと大幅に膨らみました。2026年の予算では国防費をわずかに削減する方針が示されており、「戦費拡大の限界」が近づいていることを示しています。石油価格の低下が続けば、ロシアの継戦能力はさらに圧迫されるとの見方が強まっています。


⑤ 日本の自衛隊が1日にかかる防衛費

2025年度の防衛関係費は約8.7兆円——1日あたり約238億円

日本の2025年度の防衛省単体の予算は約8兆7000億円(米軍再編経費等を除く)で、海上保安庁など関連経費を含めると総額約9兆9000億円(GDPの1.8%)に上ります。これを365日で割ると、1日あたり約238億円〜271億円という計算になります。

2025年度・防衛省予算
8.7兆円
関連費含む総額9.9兆円 (GDP比1.8%)

1日あたり換算(防衛省単体)
約238億円
(8.7兆円 ÷ 365日)

2026年度概算要求
8.8兆円
過去最大の要求額(前年比1.7%増)

急増する防衛費——「GDP比2%」への大転換

日本はかつてGDP比1%以内という「防衛費の不文律」を長年守ってきましたが、2022年のウクライナ侵攻を機に方針を大転換。2023〜2027年度の5年間で総額43兆円を確保し、GDP比2%へ引き上げる計画を進めています。

年度 防衛関係費(当初予算) 前年比
2022年度 約5.4兆円
2023年度 約6.8兆円 +約26%
2024年度 約7.9兆円 +約16%
2025年度 約8.7兆円 +約9.4%
2026年度(概算要求) 約8.8兆円 +約1.7%

米イラン戦争との比較

日本の1日の防衛費(約238億円)と、米イラン作戦の1日費用(約1400億円)を比べると、その差は約6倍。さらに最初の2日間の弾薬費(約8860億円)は、日本の防衛省の37日分にも相当します。現代の軍事作戦がどれほどの規模でお金を消費するか、この比較が如実に示しています。

⚠️ 財源問題——増税案は難航中
防衛費倍増の財源として法人税・たばこ税の増税方針が示されていましたが、少数与党への転落により議会での通過が困難な状況です。財源確保のあり方は、防衛費増額の行方を左右する重要な課題として残っています。

📝 まとめ

  • 米イラン軍事作戦の費用:開始100時間で約5800億円、1日約1400億円。開始10日間の累計は約1兆円。弾薬費が支出の大半を占める。
  • 誰が払うか:ほぼ全額がアメリカ国民の税金。議会の事前承認なく開始され、今後の資金調達が大きな政治的焦点に。最悪のケースでは「イラク戦争並み=470兆円規模」になりうるとの指摘もある。
  • 今後の見通し:2カ月継続なら6.3兆〜15兆円。精密誘導兵器から安価な兵器への移行、およびイランの報復能力の低下がコスト削減の鍵を握る。
  • ウクライナ戦争:西側諸国の総支援額は42兆円超。米国の支援の70%は米国内・米軍向けに還流している実態がある。
  • ロシアの戦費:2025年の直接戦費はGDPの5.1%(約11兆ルーブル)。財政赤字は悪化しており、継戦能力の限界が近づいている。
  • 日本の防衛費:1日あたり約238億円(2025年度)。GDP比1%枠を脱却し、2027年度を目標にGDP比2%(年間約10兆円規模)を目指す大転換期にある。

戦争はリアルタイムで巨額のお金を消費します。しかしその費用の多くは「誰かが将来払う借金」であり、医療・教育・インフラといった国民の生活に使えたはずのお金でもあります。軍事作戦の是非を論じる上でも、その「コスト」の現実を知ることは、私たち一人ひとりにとって欠かせない視点です。


※本記事の数字は、CSIS・ペン・ウォートン大学モデル・CNN・東京新聞・ロイター・ブルームバーグ・日本経済新聞・防衛省公式資料などをもとに作成。為替レートは1ドル=158円前後で計算しています。作戦の状況により最新の数字は変動する場合があります。
※記事作成日:2026年3月12日

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  • この記事を書いた人

はぼぞう

旅と砂漠と写真と女性を愛する60歳ちょっと前の現役ITエンジニア シンガー 森口博子とアーティスト 中村中が大好きです。

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