COP26が閉幕となった。
最大のCO2排出国である中国と米国、天然ガスで大儲け中のロシアは参加しなかった。
(その後、米国と中国は、共同でCO2ではなくメタンの排出規制を発表)
恒例のグレタさんも登場し、先進国を罵った。
議長国の英国のジョンソン首相は、「われわれには時間がない」と威勢がよかったけど 当の英国は電力不足に悩まされている。
世界でたった 3.2%のCO2排出量の日本は、石炭(火力発電)を使うのは悪と罵られ、岸田文雄首相が、11月2日
「途上国に(年間)1千億ドルの資金目標の不足分を率先して補う」
として追加支援ということで決着となった。
そのためもあって ニュース番組で毎日取り上げられました。
で結局、COP26ってなんだったの?
これに呼応するかのように米国で連邦インフラ法案が通過した。
5年間で1.2兆ドル(約137兆円)という資金でインフラを整備するという法案である。
では、なんのインフラを整備するのだろうか?
ちょっと 調べてみました。
目次
CO2削減はビジネス
欧州を中心としたCO2削減キャンペーンは大成功です。
(インチキなクリーンディーゼルがバレたのでそのイメージ回復のために始まったかも知れません)
また、電気自動車への急速なシフトで日本の自動車産業から市場を奪おうとしている欧州の策略がミエミエです。
まちがっていけないのは、CO2削減はビジネスなのです。
これによって儲かる国、企業、団体が必ず 存在します。
カネが儲からなければ、国や企業は、絶対に動かないということを知っておいてください。
欧州は、フランスの原子力発電、北欧の水量が豊かな水力発電、風力発電などがあるから、石炭石油の火力発電を減らせと言っているわけですが、頼みの風力発電は風が吹かなかったため電力不足になり、それを補うためにバックアップのLPGガスの発電がフル回転
LPGガスの相場がバカ上がりです。
さらに 新型コロナ禍からの経済復旧で石油まで値上がりしています。
産油国は、CO2で叩かれることもあり、増産はしない方針らしい。
結局、風力、太陽光などの再生可能エネルギー発電では、安定した電力が賄えないということが証明され、石油、石炭の火力発電からLPGガスに変わっただけでした。
さぁ 儲けていた人(団体)はどこかな?
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COP26が開催されました。毎度 おなじみのグレタが騒いでいるけれど
COP26が開催されました。毎度 おなじみのグレタが騒いでいるけれど Youth activists protest against climate inaction at COP26 若い活動家はC ...
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これを踏まえて 米国の連邦インフラ法案をみてみよう
2700ページの連邦インフラ法案
最初に大手海外メディアの報道をみてみよう
バイデン氏、米インフラ投資法案可決は「巨大な前進」
2021年11月7日ジョー・バイデン米大統領は6日、自ら強力に推進してきた総額1兆ドル(約113兆円)規模のインフラ投資法案が連邦議会を通過したことを歓迎し、「巨大な前進」だと評価した。同法案は前日、連邦下院が賛成多数で可決。上院はすでに8月に通過しており、大統領の署名を経て成立は確実となった。
「一世一代」の投資法案と呼ばれたインフラ投資法案について、下院は賛成228、反対206で可決した。バイデン氏率いる与党・民主党からも一部が造反した一方、十数人の野党・共和党議員が支持に回った。
法案は、総額約1兆ドルのうち約5500億ドルを、高速道路や道路、橋、都市の公共交通、旅客鉄道などの整備にあてる。加えて、清潔な飲料水の提供、高速インターネット回線、電気自動車充電スポットの全国的なネットワーク整備などにも連邦予算で取り組む。
アメリカの国内インフラ投資として数十年来の規模となり、バイデン政権にとっては重要な内政上の成果と受け止められている。
米下院、バイデン氏のインフラ投資法案可決 1.2兆ドル規模
2021年11月6日 12:59 発信地:ワシントンD.C./米国 [ 米国 北米 ]【11月6日 AFP】米議会下院は5日、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領の看板政策である1兆2000億ドル(約136兆円)規模のインフラ投資法案を賛成多数で可決した。支持率低下にあえぐバイデン氏にとって大きな成果となった。
輸送インフラやブロードバンドインターネットの更新など過去最大規模のインフラ投資が盛り込まれた同法案は、数か月前に上院を通過していた。与党民主党が多数を占める下院での可決は予想通りだが、野党共和党からも10人以上が賛成に回った。
バイデン大統領の看板政策が実現になったというわけで 気候変動対策に充てがわれている。
米国版 欧州グリーンディール 政策とも言われていますが。
では、主な内容を見てみよう
EVへの移行
欧州と米国が手を組んでEVへの移行に予算が組まれている。
電動スクールバスに50億ドル(約5,700億円)、電気自動車(EV)の充電インフラに75億ドル(約8,550億円)が予定されていて2030年までに公共のEV充電ステーションを50万カ所設置予定になっている。
また、、電力供給網の整備には650億ドル(約7兆4,000億円)も予定されている。
自動車王国の米国ですべてがEVになったら そりゃ 莫大な電力が必要になるし、スタンドも必須となるでしょう。
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クルマから電車
今回注目されるのは、クルマ中心の社会から自転車、電車への移行が注目される。
公共交通機関に899億ドル(約10兆2,450億円)を投入が予定され、その多くが、「公共交通機関に対する史上最大の連邦政府の投資」ということでクルマ社会から電車、バスなどへの意識の切替が予想される。この予算は、390億ドル(約4兆4,400億円)でシステムの刷新と呼ばれている。
クルマのすべてをEVに変えることは、大きな電力エネルギーが必要となるわけで、クルマ社会からの脱出を試みなければ、経済的に厳しくなると予想できる。
そこで
公共交通機関 つまり 電車など効率の良い移動方法の提案ですが、これが実現すると
米国でも満員電車ということが発生するだろう。
彼らにあのストレスが我慢できるとは思えないが、近未来 米国も日本と同じように鳴ってしまうのだろう?
もっとも 米国人が、強引に電車に押し込められるとは想像できないのですが・・・
ブロードバンド回線の整備
実は、米国は、一般の人が使用するネットワークが(日本に比べて)貧弱なのです。
インターネットへの接続とアクセスには650億ドル(約7兆4,000億円)が割り当てられている。
コロナ禍でインターネット接続の問題は大きな課題になっている。
424億5,000万ドル(約4兆8,400億円)が、州への助成金としてブロードバンド回線の整備に割り当てられる。
また、低所得者層に配布する月額30ドル(約3,400円)のインターネットサーヴィス利用券に使用する補助として42億ドル(約1兆6,200万円)という大きな予算が組まれている。
まとめ
バイデン大統領の公約で
「IT企業や富裕層への課税強化で財源を確保し、大規模公共投資に舵を切る戦略」
「クリーン・エネルギーや環境問題を重視」
という 大きな2本の柱がありました。
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今回の 連邦インフラ法案は、その実現のために組まれたものになります。
2兆3,000億ドル(約262億円)規模だったものが、1.2兆ドル(約137兆円)となったことで多少縮小されたことになります。
とは言え、公約を実現することができたわけで、どこかの国の実現できなかったマニフェストなんちゃらとは、大きな差があります。