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2026年11月06日 速報|ウクライナが200機超のドローンでリャザン製油所を攻撃、ゼレンスキー氏「米新議会に期待」

最終更新:2026年11月06日 07:15(JST)/本記事はアルジャジーラ(Al Jazeera)を軸に、CNN・FOX・BBC・AFP・ロイターの報道と、ウクライナ・ロシア・米国・イラン各当局の公式発表を突き合わせて構成しています。日本国内メディアの報道は判断材料から除外しています。

この記事のまとめ(3つのポイント)

1ウクライナが200機超のドローンでロシア西部リャザン州を攻撃し、国営ロスネフチの製油所で火災。ロシアは郵便大手ノヴァ・ポシュタの拠点や黒海の貨物船への攻撃を主張し、双方のインフラ攻撃が激化しています。

2米中間選挙で民主党が上下両院を制し、ゼレンスキー氏は「支援拡大への期待」を表明。一方クレムリンは「トランプ氏の和平努力継続」を期待し、11月10〜11日にアブダビで米ウクライナ露の実務者協議が予定されています。

3原油はブレント(2027年1月限)が11月5日に1バレル98.29ドルで清算し、前日の8%超急落から反発。100ドルは引き続き下回っていますが、ホルムズ海峡でのタンカー火災で再び不安定化しています。

🔵 信頼度ラベルの見方:🟢=複数ソースで確認済み/🟡=単一ソースまたは当事者の公式主張/🔵=編集部による分析・解説。各段落の冒頭に付けています。日付は原則として現地報道の日付で、時刻が分かるものは(JST)で日本時間を併記しています。

2026年11月06日(日本時間)速報サマリー

🟢 ロシアとウクライナは11月4日夜から5日朝(現地時間)にかけて、互いのエネルギー・物流インフラを狙ったドローン攻撃を応酬しました。アルジャジーラによると、ロシア西部リャザン州のパーヴェル・マルコフ知事は「200機を超えるウクライナのドローンが州を攻撃した」と述べ、ロシア独立系メディア「アストラ」が検証した映像ではリャザン製油所での火災が確認されています。ロシア国防省は同じ夜に「16の地域と2つの海域で496機」、日中を含めると「1,029機」を撃墜したと発表しました。

🟡 ロシア国防省はテレグラムで、ハルキウ郊外ノヴィ・コロティチにあるウクライナ最大の民間配送会社ノヴァ・ポシュタのターミナル、ドニプロペトロウシク州の330キロボルト変電所、そしてオデーサ港の南西52キロの黒海上で「軍事装備を積んだ乾貨物船」を攻撃したと主張しました。ウクライナ側は郵便拠点と船舶への攻撃について、本稿時点で確認していません。

🟢 前線では被害が続いています。ザポリージャ州コミシュヴァハで11月2日、人道支援物資の配布所となっていた学校がロシア軍の誘導爆弾(KAB)攻撃を受けた事件は、死者が40人に達し(ウクライナ当局、4日夜)、ロイターが伝えた州警察の最新集計では42人が死亡、33人ががれきの下に取り残されているとされます。ウクライナ参謀本部は5日22時(現地、6日05:00 JST)時点で1日の戦闘が167回、使用された誘導爆弾は161発に上ったと発表しました。

🔵 外交面では、11月3日の米中間選挙で民主党が上下両院を制したことが最大の変数になっています。ゼレンスキー氏が「力の均衡が生まれる希望がある」と歓迎する一方、ロシア外務省は「他国の政治情勢の変化に左右されない」と冷静さを装っています。来週のアブダビ協議は、選挙後の米国の姿勢を各国が見極める最初の場になりそうです。

主な動きの時系列(日本時間)

日付・時刻(JST) 主な出来事
11月2日(月) ザポリージャ州コミシュヴァハの支援配布所(学校)に誘導爆弾少なくとも9発。米特使ウィトコフ氏がX(旧ツイッター)で11月10〜11日のアブダビ協議を発表
11月3日(火) ロシアがドローン289機・弾道ミサイル17発・巡航ミサイル59発で大規模攻撃(ゼレンスキー氏)。ハルキウの医療施設で62人負傷。米中間選挙投票
11月4日(水) 民主党が上下両院で勝利。原油が8%超急落。プーチン氏が「民族統一の日」行事で演説。ゼレンスキー氏が独ZDFのインタビュー。ペスコフ報道官「トランプ氏の和平努力継続を期待」
11月5日(木)朝〜昼(現地は未明〜朝) ウクライナがリャザン州へ200機超のドローン攻撃、製油所で火災。ロシア国防省が「一晩で496機撃墜」と発表。ロシアはノヴァ・ポシュタ拠点・黒海の貨物船攻撃を主張
11月5日 16:56ごろ キーウ市の3地区(スヴャトシンスキー、シェウチェンキウスキー、ポジルスキー)で緊急停電(インターファクス・ウクライナ)
11月5日 夕〜夜 イスラム革命防衛隊がホルムズ海峡でタンカー2隻・タグボート1隻の火災を発表。ゼレンスキー氏がマドリードのイベロアメリカ首脳会議に出席
11月6日 04:30ごろ ニューヨーク市場でブレントが98.29ドル(+3.67ドル)、WTIが90.52ドル(+2.40ドル)で清算
11月6日 05:00 ウクライナ参謀本部:5日の戦闘167回、空爆50回、誘導爆弾161発、自爆ドローン4,873機
11月10〜11日(予定) アブダビで米・ウクライナ・ロシアの実務者協議(戦後の安全保障、緊張緩和、人道問題)

ウクライナによるロシア攻撃(ドローン等)

🟢 最大の焦点は、モスクワの南東約200キロに位置するリャザンです。マルコフ知事によると、4日夜から5日朝にかけて200機を超えるドローンが飛来し、落下した破片で複数の産業施設に火災が発生、送電線も損傷してリャザン市の一部が停電しました。負傷者は1人。知事は後に「電力は復旧し、火災は消し止められたか封じ込められた」と述べましたが、被害を受けた施設名は明らかにしていません。市内の学校では窓ガラスが割れ、授業が中止されました。

🟢 アストラが検証した映像では、国営ロスネフチが所有するリャザン製油所での火災が確認されています。同製油所はロシア最大級の精製能力を持ち、首都圏の燃料供給を支える拠点です。モスクワ駐在のアルジャジーラ記者ユリア・シャポヴァロワ氏は「ウクライナは10月下旬の短い中断の後、製油所攻撃を強化している。2日前にはヤロスラヴリの製油所も攻撃された」と伝えました。

🟡 ロシア国防省の発表によると、5日夜間(モスクワ時間)に撃墜したドローンは496機で、対象は16の地域と2つの海域に及びます。日中を含めた集計は1,029機とされ、ロシア経済紙ヴェドモスチなどが報じました。また、ロシア側報道では「ノヴォロシア」幹線道路の上空で26機を撃墜したとの情報もあります。いずれも国防省の主張で、独立した検証はできていません。

🟡 前線から離れた地域でも被害が出ています。アルジャジーラによると、4日にはロシア南部ベルゴロド州でウクライナの攻撃により3人が死亡しました。また独立系メディア「メドゥーザ」は、11月2〜3日の夜にロシア占領下のドネツク市が攻撃を受け、携帯通信会社「フェニクス」の建物が被弾して市内の通信が乱れたと伝えています。

🔵 製油所攻撃の狙いは、ロシアの戦費を支える石油収入と国内燃料供給の双方に圧力をかけることにあります。シャポヴァロワ記者は「攻撃は燃料生産を止めてはいないが、時折品不足が起き、人々がガソリンスタンドに殺到する」と述べています。ロイターは、ウクライナによる製油所攻撃がロシアの軽油輸出への懸念を通じて国際原油価格の支えにもなったと分析しており、戦況が世界経済に跳ね返る構図が鮮明になっています。

ロシアによるウクライナ攻撃と市民生活

🟢 コミシュヴァハの悲劇は、なお全容が見えません。キーウ・ポストによると、ロシア軍は11月2日、住民が人道支援物資を受け取りに集まっていた学校に少なくとも9発の誘導爆弾を投下しました。最初の着弾後に救助隊や警察を狙う「ダブルタップ(二重攻撃)」が行われ、死者には警察官4人と国家非常事態庁の救助隊員2人が含まれます。遺体の損傷が激しく、警察は親族からDNA試料を集めて身元確認を進めています。ザポリージャ州は3日から5日まで3日間の服喪を宣言しました。

🟡 ゼレンスキー大統領は「悪は応えがなければさらに進む」「残念ながら、この狂気の攻撃に対する世界の反応はほとんどない」と訴えました。11月の国連安全保障理事会議長国ラトビアは、この攻撃をめぐる緊急会合の開催を求めています。ロシア側がこの攻撃について説明した報道は、本稿時点で確認できていません。

🟢 東部と北東部でも民間人の被害が続きます。ドネツク州のヴァディム・フィラシュキン知事によると、4日のロシア軍の攻撃でセルヒーウカとヤスノヒルカでそれぞれ2人、計4人が死亡、5人が負傷しました。地元メディア「ノヴォスチ・ドンバス」は、ヤスノヒルカの死者2人は女性で、2発の誘導爆弾が原因だったと伝えています。ハルキウ州のオレフ・シニェフボウ知事は、過去1日で80機を超えるドローンがハルキウ市と17の集落を攻撃し、子どもを含む6人が負傷したと述べました。

🟢 市民生活を最も直撃しているのは電力です。ロシアは10月中旬から電力網への攻撃を強め、キーウでは計画停電が続いています。ウクレネルゴは5日も全土で終日(0時〜23時59分)の時間帯別停電を実施し、「2〜4グループ」が対象となりました。さらにキーウ市軍事行政府は5日午前(現地9時56分、JST16時56分)、DTEKの情報として市内3地区で緊急停電を実施したと発表しました。キーウ郊外ブチャ地区でも夜間のドローン攻撃で大規模な火災が起き、物流センターが標的となって1人が負傷しています。

🟡 キーウから伝えたアルジャジーラのオードリー・マカルパイン記者は、一部住民が数日間にわたり電気も水もない状態にあると報告し、「水は電気とはまったく別の問題だ」と強調しました。市当局は「気温が5日連続でマイナス5度を下回るまで暖房を入れない」としており、気温が0度に近づくなかで停電は「生死に関わる問題」になりつつあると伝えています。

地域 被害の概要(報道・当局発表)
ザポリージャ州コミシュヴァハ 支援配布所への誘導爆弾攻撃(11月2日)。死者40〜42人、約30〜33人ががれきの下(当局・警察)
ドネツク州 4日に4人死亡・5人負傷(セルヒーウカ、ヤスノヒルカ)
ハルキウ州 80機超のドローンで6人負傷(子ども1人含む)。郊外の配送拠点被弾をロシアが主張
キーウ州ブチャ地区 物流センター被弾、大規模火災、1人負傷
キーウ市 3地区で緊急停電、全土で時間帯別停電継続
ドニプロペトロウシク州 330キロボルト変電所への攻撃をロシアが主張(ウクライナ側未確認)

ゼレンスキー大統領・キーウの動き

🟢 ゼレンスキー氏は4日、ドイツ公共放送ZDFのインタビューで米中間選挙の結果に言及しました。アルジャジーラとメドゥーザによると、同氏は共和党への感謝を述べたうえで「民主党はウクライナ支援を非常に明確に語っている」と指摘し、「力の均衡が生まれる希望がある」と語りました。さらに、議会が強力な資金・軍事支援を打ち出せば「プーチンに影響を与える前向きなものになる」「プーチンは戦闘を続ける意味があるか考えるだろう」と述べています。

🟡 一方でゼレンスキー氏はXで「交渉は全速力で前進しなければならない」と投稿し、和平に向けた必要な措置を取る用意があると強調しました。ロイターやザ・ヒルによると、同氏はブリュッセルで米特使ウィトコフ氏、トランプ大統領の娘婿クシュナー氏と90分間協議し、アブダビ協議に向けた調整を行ったといいます。

🟢 5日にはスペイン・マドリードで開かれた第30回イベロアメリカ首脳会議に出席しました。トレホン・デ・アルドス空軍基地に到着し、サンチェス首相と会談、フェリペ6世国王にも謁見しています。ラテン・タイムズによると、同氏は「ロシアの攻撃でウクライナのすべての発電所が損傷した」と述べ、ブラジル・メキシコ・アルゼンチン・コロンビアに変圧器、チリに送電ケーブル、スペインに発電機などの提供を要請しました。

🟡 ゼレンスキー氏は米PBSのインタビューで、先月ウクライナでスターリンク(衛星通信)の速度が低下した件について、軍・政府向け版「スターシールド」の存在を挙げ、「イーロン・マスク氏が単独で判断したとは思えない」と疑問を呈しました(ザ・ヒル)。米国との関係修復に努めつつも、迎撃ミサイルの納入遅れなど米国への不満がにじむ発言です。

🔵 ゼレンスキー氏が「議会」に期待を寄せる背景には、トランプ政権下での支援縮小があります。アルジャジーラによると、トランプ氏は先月、議会が圧倒的多数で可決した対ロシア制裁を免除し、ロシア産ディーゼルの輸入でも合意しました。民主党の補佐官らは1月の新議会発足後、ウクライナ支援を優先課題にすると米メディアに語っていますが、外交の主導権は大統領にあり、効果が出るまでには時間がかかります。

プーチン大統領・モスクワ/ロシア国内

🟡 プーチン大統領は4日、「民族統一の日」にモスクワで開かれた行事「ロシアの諸民族」で演説し、「ロシアの諸民族の調和と相互尊重、その団結こそが土台だ」「強力で不屈の団結の精神は世代から世代へ受け継がれる」と述べました。ロシア側メディアが伝えた範囲では、ウクライナや「特別軍事作戦」への直接の言及は確認できませんでした。

🟢 米中間選挙について、ペスコフ大統領報道官は「米国の内政問題」としつつ、ロシアは「トランプ氏が和平努力を続けることを期待する」と述べました。ロシア外務省もリア・ノーヴォスチを通じ、「わが国の外交政策は他国の政治情勢の変化に左右されない」との立場を示しています。

🟡 ロイターによると、トルコのエルドアン大統領は戦争終結に向けてプーチン氏と電話会談を行いたい意向を示しており、ペスコフ氏は「具体的な予定はないが、短期間で調整できる」と応じました。ロシアは10月21日、サンクトペテルブルクでウィトコフ特使と会談しており、アブダビでの新たな協議形式にはその場で同意したとされています(RFE/RL、キーウ・ポスト)。

🔵 ロシア国内では、製油所攻撃による燃料不足が断続的に市民生活に影を落としています。夏から秋にかけて各地でガソリン購入制限が再導入されたと報じられ、リャザンでは5日、学校の授業中止や停電が起きました。クレムリンは国内向けに「団結」を強調する一方、対外的には停戦への同意を避け、「包括的な和平合意が成立してから戦闘を止める」という従来の立場を崩していません。

NATOとロシアによるウクライナ以外への圧力

🟢 欧州では、ロシアによるとされる「影の戦争」への警戒が続いています。アルジャジーラ(10月29日)は、ポーランド、リトアニア、エストニアへの戦闘機の領空侵入、ポーランドやフィンランド、バルト諸国上空での不審ドローン撃墜、8月のドイツ・ライプツィヒ/ハレ空港での貨物機爆破未遂(欧州委員会がロシアの関与を認定)などを列挙しています。黒海ではウクライナが、ロシアが10月にブルガリア領海のすぐ外で貨物船4隻を空中・水上ドローンで沈めたと非難しました。

🟡 ロイターによると、ポーランド当局は今週、ロシア情報機関のためにスパイ活動を行い軍事部品を供給したとして4人を逮捕し、ほか2人に非拘禁の措置を取りました。チェコの情報機関トップ、ミハル・コウデルカ氏は9月に「ロシアは数年ではなく数か月以内にNATO加盟国を攻撃しうる」と警告しており、ロシア外務省のザハロワ報道官はウクライナに武器を供給する欧州防衛産業を「正当な標的」と発言しています。

🟡 欧州の反応も相次ぎました。EUのカラス外交安全保障上級代表は新しい米議会に対し、ウクライナ支援の継続とロシアへの圧力強化を求めました。ドイツのメルツ首相はトランプ氏が「議会を迂回して統治してきた」として方針転換に懐疑的な一方、ワーデフール外相は「ウクライナとイランの戦争を終わらせる新たな取り組みの機会になりうる」と楽観的な見方を示しました。オーストリアのマインル=ライジンガー外相は「欧州の安全保障が米中西部の有権者に左右されるべきではない」と述べています。

🟡 英国のアンディ・バーナム首相は、2027年に英国で開催される主要20か国・地域(G20)首脳会議にプーチン氏を招待しないと表明しました(ロイター)。米国はルビオ国務長官が9月に、12月のマイアミでのG20会合にプーチン氏を招いたと述べており、米欧の温度差が浮き彫りになっています。イタリアではクロゼット国防相が新たな軍事支援策を議会に示す予定です。

外交:米国の仲介とトランプ大統領のSNS投稿

🟢 ウィトコフ特使は11月2日、米国が11月10〜11日にアブダビでウクライナ・ロシア両代表団を集めると発表しました。議題は「戦後の安全保障の取り決め、緊張緩和、人道的取り組み、和平への次の段階」。米側はウィトコフ氏とクシュナー氏が率い、事前にブリュッセルでフランス、ドイツ、英国、EU、NATOの代表と安全保障の保証や復興について協議します。三者協議は2月以来で、その後イランとの戦争で中断していました。

🟡 トランプ大統領のSNSについて、本稿時点で、ウクライナ・ロシアに関するトゥルース・ソーシャルへの新たな投稿は確認できませんでした。ウクライナ紙ウクラインスカ・プラウダは4日、「トランプ氏、ウクライナとロシアは戦争終結の合意に達する用意があると発言」と報じましたが、ウクライナ当局者からは異論も出ています。トランプ氏は選挙後、イランについて「取引をしたがっており、それはありうる」と述べたと伝えられています。

🟢 米国の関心はむしろイランに向いています。FOXニュースによると、バンス副大統領はXに「我々が負けた理由は戦争だ」と投稿し、トランプ氏も4日夜のイベントで「おおむね正しい」と認めつつ、「イランに核を持たせるわけにはいかない」として攻撃を再び行うと述べました。イラン側では最高指導者モジタバ・ハメネイ師が「米国の崩壊過程は加速した」と投稿し、交渉責任者のガリバフ国会議長は「我々の『ノー』には悪夢が伴う」と警告しています。

🟡 イスラム革命防衛隊は5日、ホルムズ海峡で「無許可の航路」を使ったタンカー2隻とタグボート1隻が別々の事案で炎上したと発表しました。1隻は機雷に触れたとみられます。米財務省は同日、イラン産原油の販売を支援したとしてインドとトルコの企業・個人に制裁を科しました(ロイター)。

🔵 専門家の見方は慎重です。RFE/RLによると、元駐ウクライナ米大使のウィリアム・テイラー氏は「難しいのは、そして突破口となるのは、プーチンが停戦に同意することだ」と指摘し、米シンクタンクAEIのヘザー・コンリー氏は「突破口はなく、捕虜交換と次回会合の設定程度」と予想しています。ロシアは過去にもエネルギー停戦案を拒否しており、アブダビで実質的な前進があるかは、選挙で弱まったトランプ政権の交渉力にも左右されそうです。

原油価格と経済への影響

🟢 ロイター配信記事によると、11月5日のニューヨーク市場でブレント原油先物(2027年1月限=期近)は前日比3.67ドル(3.88%)高の1バレル98.29ドル、WTI(2026年12月限)は2.40ドル(2.72%)高の90.52ドルで清算しました(清算時刻は6日早朝JST)。前日4日は両指標とも8%超下落し、8月31日以来の安値で引けていました。ブレントは100ドルの節目を4日に割り込み、5日も下回ったままです。

🟡 日中のリアルタイム相場は、オイルプライス・ドットコムでブレント95.39ドル(+0.77)・WTI88.21ドル、5paisaでブレント95.16ドル・WTI87.94ドル(インド時間16時=JST19時30分ごろ)、トレーディング・エコノミクスでブレント約96.70ドルと、時間帯により差がありました。第2限月(ブレント2027年2月限)のリアルタイム値は、本稿時点で信頼できる複数ソースで確認できませんでした。11月2日時点の1月限と2月限の価格差は約3ドル(2月限が安い)で、2月限は1月限をおおむね数ドル下回る水準とみられます。ブレント1月限の最終取引日は11月30日の見込みで、現時点では期近が精算直前ではありません。

指標(限月) 11月5日清算値 前日比 備考
ブレント(2027年1月限) 98.29ドル +3.67ドル(+3.88%) 100ドル割れ継続
ブレント(2027年2月限) 本稿時点で確認できず ― 1月限より数ドル安い構造(推定)
WTI(2026年12月限) 90.52ドル +2.40ドル(+2.72%) 前日は8%超下落
ブレント(4日清算) 94.62ドル 8.7%安 別ソースは93.52ドルと記載

🟢 反発の主因は、ホルムズ海峡周辺での船舶被害の再燃です。英海事貿易機関(UKMTO)によると、日曜以降少なくとも5隻が湾岸で事案を報告しており、ほぼ記録的なペースです。リポー・オイル・アソシエイツのアンディ・リポー氏は「タンカーが機雷に触れたりドローンに狙われたりする報道が市場を不安にさせ続けている」と述べ、ゲルバー・アンド・アソシエイツは「原油の流れが急速に正常化すると織り込むことへの警戒」と分析しました。ユーラシア・グループは、紛争が激化すればブレントは「110〜125ドル」に達しうると警告しています。

🔵 ウクライナとの関係で注目すべきは、ロイターがウクライナによるロシア製油所攻撃を「ロシアの軽油輸出への懸念」として価格の支えに挙げた点です。原油高はロシアの財政を潤す一方、製油所の損傷は精製品の輸出余力を削ります。中間選挙後の「リスクプレミアム剥落」で急落した相場は、イラン情勢とウクライナの対ロ攻撃という二つの戦線で再び揺れています。値動きが速いため、公開時点で最新値を再確認してください。

上記以外のトピックをピックアップ

🟡 チョルノービリ(チェルノブイリ)原発:ポリティコによると、2025年2月のロシアの攻撃で損傷した「新安全閉じ込め構造物(ニュー・セーフ・コンファインメント)」の緊急修理について、欧州復興開発銀行(EBRD)が5億ユーロの資金不足に直面しています。放射性物質を封じ込める施設の修理が遅れれば、長期的なリスクが残ります。

🟡 人的損失の数字:ウクライナ国防省は5日時点で、ロシア軍の人的損失が累計約159万9,390人(前日比2,380人増)、無人機(作戦戦術級)は59万6,221機に達したと発表しました。これはウクライナ側の推計で、ロシア側は自軍の損失を公表しておらず、独立した検証はできません。

🟡 局地停戦の試み:RFE/RLによると、先週は米国の仲介による一時的な停戦で、ロシア占領下のヘルソン州オレシキの住民が支援物資を受け取り、避難することができました。ただしクレムリンは「より広範な停戦の用意を意味しない」としています。

🔵 戦費の見通し:ゼレンスキー氏は10月16日の欧州理事会で、来年の戦費が1,550億ユーロに上り、少なくとも700億ユーロが不足すると述べました。米国の支援が細るなか、欧州の資金と米新議会の動向が、来年のウクライナの継戦能力を左右します。

まとめ:押さえておきたい3つの注目点

1アブダビ協議(11月10〜11日):選挙後初の米ウクライナ露三者協議。停戦への言及があるか、捕虜交換や次回日程にとどまるかが焦点です。

2冬の電力危機:キーウでは停電と断水が長期化し、気温低下とともに命に関わる段階へ。各国からの変圧器・発電機の支援がどこまで間に合うかが鍵です。

3製油所攻撃と原油:ウクライナのロシア製油所攻撃とホルムズ海峡の不安定化が重なり、ブレントは100ドル前後で神経質な展開が続きそうです。

主な参考ソース(海外一次情報)

・アルジャジーラ:ロシアが郵便拠点と船舶攻撃を主張、ウクライナはリャザン製油所を攻撃(11月5日)
・アルジャジーラ:ゼレンスキー氏、民主党議会に支援拡大を期待(11月5日)
・メドゥーザ:ゼレンスキー氏とクレムリンの反応(11月5日)
・キーウ・ポスト:コミシュヴァハの学校攻撃、死者40人に
・キーウ・ポスト:アブダビ協議の日程
・ラジオ・フリー・ヨーロッパ:アブダビ協議と専門家の見方
・ジャスト・セキュリティ:11月5日のニュースまとめ(ロイター等)
・FOXニュース:イラン戦争ライブ(11月5日)
・アルジャジーラ:欧州でのロシアの破壊工作疑惑
・ラテン・タイムズ:ゼレンスキー氏、マドリードで電力設備支援を要請
・ウクルインフォルム:前線の戦闘167回(参謀本部)
・インターファクス・ウクライナ:キーウ3地区で緊急停電
・ウクライナ通信(UNN):11月5日の停電スケジュール
・ヴェドモスチ:ロシア国防省「1,029機撃墜」
・ロシア側報道:プーチン氏「民族統一の日」演説
・ウクライナ国防省:ロシア軍の損失(11月5日時点)
・ロイター配信:ブレント3ドル超高で清算
・オイルプライス・ドットコム:原油リアルタイム相場
・5paisa:11月5日の原油相場
・アドミラル・マーケッツ:中間選挙後のブレント(限月情報)

取材・数値についての注記:本記事は、アルジャジーラ、ロイター(配信先経由)、FOXニュース、RFE/RL、キーウ・ポスト、メドゥーザ、ウクライナ・ロシア両国のメディアと当局発表を突き合わせて作成しました。CNN・BBC・AFP・NBCなど一部サイトは本稿作成時に本文を取得できず、他媒体経由の情報で補っています。コミシュヴァハの死者数は当局発表(40人)と警察集計(42人)で差があり、ブレントの4日清算値も情報源により94.62ドル/93.52ドルと異なります。ロシア国防省の撃墜数、ウクライナ国防省のロシア軍損失数は当事者の主張で、独立した検証はできていません。トランプ大統領のトゥルース・ソーシャルでのウクライナ関連の新規投稿、ブレント第2限月(2027年2月限)のリアルタイム値は本稿時点で確認できませんでした。記事中の時刻は、キーウ時間(JST-7時間)、モスクワ時間(JST-6時間)、米東部時間(JST-14時間)から日本時間に換算しています。

  • この記事を書いた人

はぼぞう

旅と砂漠と写真と女性を愛する60歳ちょっと過ぎたの「元金融系システム屋」です。 現在は、社内SEのアルバイト件システム構築やってます。 シンガー 森口博子とアーティスト 中村中の大ファン

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