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日本のニュースに出てこないニュース

2026年11月01日 速報|ウクライナ・ロシア戦争 最新情報:製油所攻撃と電力網攻撃の応酬、アブダビ3者協議へ

最終更新:2026年11月01日 07:00(JST)/本記事はアルジャジーラ(Al Jazeera)を軸に、CNN・FOX・BBC・AFP・ロイターの報道と、ウクライナ・ロシア・米国・イラン各当局の公式発表を突き合わせて構成しています。日本国内メディアの報道は判断材料から除外しています。

この記事のまとめ(3つのポイント)

1ロシアは10月29日〜31日、ウクライナの電力・鉄道・都市部への攻撃を続け、ドニプロ駅など6州で少なくとも27人が死亡。キーウでは10月31日未明(JST)に重要インフラが被弾し、一部地区で断水・停電が起きました。

2ウクライナは1,000機規模のドローンでロシア深部の製油所(サマラ州ノヴォクイビシェフスク、バシコルトスタン共和国ウファ)を相次いで攻撃。「製油所攻撃の一時停止に合意した」とする米紙報道を、ウクライナ側は否定しています。

3米アトランタのG20外相会合で、ルビオ米国務長官は「交渉による和平が実現可能かは分からない」と発言。11月初旬にアブダビで米・ロ・ウクライナの3者協議が見込まれる一方、イラン情勢を背景に原油はブレント(2027年1月限)113ドル台、WTI(2026年12月限)104ドル台と、100ドルの節目を大きく上回っています。

🔵 信頼度ラベルの見方:🟢=複数ソースで確認済み/🟡=単一ソースまたは当事者の公式主張/🔵=編集部による分析・解説。各段落の冒頭に付けています。日付は原則として現地報道の日付で、時刻が分かるものは(JST)で日本時間を併記しています。

2026年11月01日(日本時間)速報サマリー

🟢 ロシアによるウクライナ侵攻は5年目の冬を前に、「エネルギーをめぐる攻防」が一段と激しくなっています。ウクライナ空軍によると、10月31日早朝(JST同日昼)までの一夜でロシアはシャヘド型など無人機134機(うちジェット推進型72機)を投入し、105機を撃墜・無力化。さらに同日日中(現地6時30分〜19時30分、JST13時30分〜翌1日2時30分)にも168機の攻撃ドローンと誘導ミサイルが飛来しました。キーウ、ドニプロペトロウシク、ハルキウ、チェルニヒウ、ポルタワの各州で被害が報告されています。

🟢 一方、ウクライナ側の長距離攻撃も止まっていません。10月30日にはサマラ州のノヴォクイビシェフスク製油所が攻撃され、ロシアのノヴァク副首相は同日だけで「製油所3カ所とガス化学コンビナート1カ所」が攻撃を受けたと認めました。31日未明にはウファのバシネフチ・ノボイル製油所で火災が確認されています。ロシア国防省は30日朝までの一夜で「1,043機のドローンを撃墜した」と主張しました。

🟢 外交面では、米国が議長を務めるG20外相会合(10月30〜31日、米ジョージア州アトランタ)にロシアのラブロフ外相が出席。欧州側の反発で恒例の集合写真が中止される異例の展開となりました。ルビオ国務長官は31日、記者団に「交渉による和平がウクライナで実現可能かどうかは分からない。それを見極めようとしている」と述べ、楽観論から距離を置きました。

🔵 編集部の見立てとしては、①11月3日の米中間選挙、②11月初旬に見込まれるアブダビでの3者協議、③イラン情勢とホルムズ海峡――の3つが今後1〜2週間の焦点です。とりわけ原油価格はウクライナの製油所攻撃と中東リスクの双方から押し上げられており、戦況・外交・市場が強く連動する局面に入っています。

主な動きの時系列(日本時間)

日時(JST) 主な出来事
10月27日 朝 ロシア占領下ヘルソン州オレシキで局地的な人道停戦が発効(ウクライナ人権オンブズマン発表)
10月28日 トランプ大統領が記者団に「プーチン大統領、ゼレンスキー大統領との会談が近く行われる。大きな進展があった」と発言
10月29日 モスクワで第3回ロシア・アフリカ首脳会議が閉幕。プーチン大統領が会見で「ロシアと欧州の戦争に勝者はいない」
10月30日 未明〜昼 ロシア国防省、ドローン1,043機撃墜と主張。モスクワ州方面には862機(ソビャーニン市長)
10月30日 サマラ州ノヴォクイビシェフスク製油所が被弾。ドニプロ駅攻撃などで6州計27人死亡(ユーロマイダン・プレス集計)
10月31日 03:30〜04:30 原油先物が清算。WTI 104.12ドル、ブレント(2027年1月限)113.43ドル
10月31日 04:33 ゼレンスキー大統領「ロシアは一夜で弾道ミサイル17発を発射」
10月31日 05:27 米国務省、パトリオット迎撃ミサイル500発(約21億ドル)の対ウクライナ売却を承認
10月31日 06:54 キーウで重要インフラが被弾、左岸など一部で断水・停電
10月31日 未明〜朝 ウファのバシネフチ・ノボイル製油所で火災
10月31日 13:30〜翌02:30 ロシアが日中に攻撃ドローン168機などで攻撃、124機を撃墜・無力化(ウクライナ空軍)
10月31日〜11月1日未明 イランのアラグチ外相が米国の接触を「前向きな一歩」と評価。ルビオ国務長官「和平が可能か分からない」

ウクライナによるロシア攻撃(ドローン等)

🟢 今週のウクライナ側の攻撃で最も目立ったのは、ロシアの石油産業への打撃です。10月30日、ウクライナの防衛企業ファイア・ポイントは自社の長距離ドローン「FP-1」でサマラ州ノヴォクイビシェフスク製油所を攻撃したと公表しました。米シンクタンクの戦争研究所(ISW)によると、同製油所は国境から約787キロ離れ、ロシアの独立系メディア「アストラ」は年間処理能力を880万トンとしています。

🟡 ロシアのノヴァク副首相は30日、「短い一時停止があったが、今日、製油所への攻撃が再開された」と述べ、製油所3カ所とガス化学コンビナート1カ所が攻撃されたと説明しました。同氏は一方で「1社が軽微な損傷を受けたが操業に影響はない」とし、攻撃は世界のエネルギー市場に打撃を与え、ロシアのディーゼル輸出を減らしかねないと訴えています(イズベスチヤ報道)。

🟢 31日未明には、バシコルトスタン共和国の首都ウファでバシネフチ・ノボイル製油所が炎上しました。インターファクス・ウクライナによると、アストラは目撃者の写真をもとに「接触改質装置(ガソリン製造の中核設備)が燃えている可能性が高い」と伝え、住民のチャットでは「2つの企業が同時に攻撃された」との書き込みも出ています。

🟡 ロシア国防省は30日朝までの一夜で、ベルゴロド、ブリャンスク、モスクワ州、タタルスタン共和国など19地域で計1,043機を撃墜したと主張しました(タス通信)。ソビャーニン・モスクワ市長は、29日夜から30日未明(JST30日2時30分〜13時30分)にモスクワ州方面へ862機が向かい、うち170機をモスクワへの接近途中で迎撃したとしています。31日にもモスクワへ向かった2機を撃墜したと発表しました。ブリャンスク州のコヴァリチュク知事は、ドローンが学校3校と幼稚園17園の敷地に爆発物を投下したと主張しています。

🟢 軍事目標への攻撃も続いています。ゼレンスキー大統領は、クルスク州で短距離弾道ミサイル「イスカンデルM」の発射機を、ウクライナ海軍は国産巡航ミサイル「ネプチューン」でボルゴグラード州マリノフカ飛行場のスホイ34戦闘爆撃機2機を破壊したと発表しました。ウクライナ軍は占領下ルハンシク州でMi-8ヘリコプター1機を無人機で破壊したとも発表し、今年に入って攻撃したロシア軍の艦艇・船舶は1,039隻に上るとしています(ウクルインフォルム)。

🟡 注目されるのは、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが10月29日、「ウクライナは米中間選挙後まで製油所攻撃を停止することに合意した」と報じた点です。キーウ・インディペンデントの取材にウクライナ当局者は合意を否定し、「ジャレッド(クシュナー氏)が30日間製油所を攻撃しないよう提案した」「誰もそんな命令は出していない」と証言しました。ゼレンスキー大統領も27日、「(現場には)その命令は出ていない」と語っています。

🔵 ロシア大統領府のペスコフ報道官とウシャコフ補佐官は、攻撃は「トランプ大統領の要請に反する」と批判しています。ISWはこれを「ウクライナと米国の間にくさびを打ち込む狙い」と分析しました。ウクライナにとって製油所攻撃は、ロシアの戦費の源泉を断つ最も有効な手段の一つですが、ガソリン価格が争点となる米中間選挙を前に、ワシントンとの関係管理という難しい課題も抱えています。

ロシアによるウクライナ攻撃と市民生活

🟢 10月29日夜から30日にかけては、この秋で最も死者の多い一日の一つとなりました。ユーロマイダン・プレスが各州当局の発表を集計したところ、6州で少なくとも27人が死亡、140人以上が負傷しました。最大の被害はドニプロ駅へのジェット推進型ドローン攻撃で、死者は15人に上り、ドニプロペトロウシク州は30日を服喪の日としました。

地域 死者 負傷者 主な被害
ドニプロ(ドニプロペトロウシク州) 15人 11人が入院中 鉄道駅をジェット推進型ドローンが直撃。市内外35万戸超が一時停電
イジューム(ハルキウ州) 5人 14人 誘導爆弾が5階建て集合住宅に着弾。10月31日を服喪の日に
クレメンチューク(ポルタワ州) 3人 32人(子ども6人含む) ドローンが集合住宅に着弾。製油関連施設も弾道ミサイルの標的に
ビレンケ(ザポリージャ州) 2人 州内で計23人 村唯一の交通手段の公共バスにドローン攻撃
チェルニヒウ 2人(15歳の少女2人) 37人が受診 市中心部への攻撃
キーウ 1人 1人 29日夜の弾道ミサイル攻撃。ドニプロ区の集合住宅8棟が損傷

🟡 ※死者数はユーロマイダン・プレスの集計(10月30日時点)と、その後のウクルインフォルム報道(イジュームの死者が5人に増加)を合わせたものです。同記事の見出しではドニプロの死者を14人としており、集計時点で数値にばらつきがあります。

🟢 首都キーウでは30日夜(JST31日早朝)、3機のドローンが重要インフラ施設1カ所を直撃しました。クリチコ市長によると、左岸地域とペチェルシク、ソロミャンスキー、ホロシーイウの各地区で一晩断水しましたが、「朝までに上下水道は通常に戻った」としています。キーウ・インディペンデントは、4地区の一部で停電が起き、街灯も一時消えたと伝えました。

🟢 31日の攻撃では、ドニプロペトロウシク州で民間電力大手DTEKの施設2カ所が深刻な損傷を受け、20万戸以上が停電したままです。ハルキウ市オスノヴャンスキー地区ではジェット推進型ドローンで5人が負傷し、シニェフボウ州知事は州全体で1日に19人が負傷したと発表しました。スームィ州ショストカでは企業への攻撃で1人が死亡、8人が負傷しています。

🟡 一方、ロシア国防省はドニプロの「スヴェトロエ変電所」、キーウ州の変電所、キーウの「ファンプリット」ドローン工場、オデーサ南方30キロの艦船を攻撃したと主張しています。これらは軍事目標だとするロシア側の説明で、独立した検証はできていません。

🟢 明るい材料もあります。ロシア占領下のヘルソン州オレシキ(ロシア名アリョーシキ)では、27日朝から局地的な人道停戦が続き、ウクライナのルビネツ人権オンブズマンは「80時間にわたり違反はない」と発表しました。バス25台(750席)と救急車9台が用意され、ルビネツ氏は31日、「退避を望んだ人は全員が退避できた」と述べています。ロシアのラントラトワ人権全権代表も停戦が守られたと確認し、ペスコフ報道官は31日、両氏の間に「良い対話が築かれ、徐々に信頼し始めている」と評価しました。

🔵 ゼレンスキー大統領によれば、ロシアは10月後半の2週間だけで電力網の中枢を30回以上攻撃しました。冬の暖房需要期を前に、電力・水道・鉄道という「生活の土台」を狙う攻撃は、市民の避難や地域経済に長期的な影響を及ぼします。オレシキの人道停戦は小さな成功例ですが、全面的な停戦にはなお遠いのが現実です。

ゼレンスキー大統領・キーウの動き

🟢 米国務省は30日(JST31日5時27分ごろ報道)、地対空ミサイル・パトリオット用の迎撃ミサイル「PAC-3 MSE」500発、総額約21億ドルの対ウクライナ売却の可能性を承認しました。費用はカナダ、ドイツ、ノルウェーが「ジャンプスタート」と呼ばれる枠組みを通じて負担し、ウクライナは欧州連合(EU)の融資資金で支払うとされています。

🟡 ゼレンスキー大統領は売却承認を歓迎しつつも、「納入開始まで数年かかる可能性がある」と指摘し、この冬に使える迎撃ミサイルの供与を同盟国に求めました。30日の声明では「ロシアは一夜で弾道ミサイル17発を発射し、エネルギー分野での緊張緩和に向けた措置を何も取っていない」と批判しています(なお一部報道は16発としており、数値に差があります)。

🟢 シビハ外相は、29日の攻撃で多数の死者が出たことを受け、国連安全保障理事会の緊急会合を要請しました。また、ウクライナはNATO(北大西洋条約機構)の防衛技術革新アクセラレーター「DIANA(ダイアナ)」と覚書を交わしています。

🟢 資金面では、カナダが欧州連合の「ウクライナ支援ローン」に5億ユーロを拠出すると表明しました。キーウ・インディペンデントによると、ノルウェーは10月7日に2027年分として90億ドル、英国は10月28日に過去最大の130億ドルの支援を表明しています。ゼレンスキー大統領は10月中旬、来年に向けて欧州から少なくとも700億ユーロの追加支援が必要だと訴えていました。

🟡 前線について、ウクライナ軍参謀本部は31日、過去1日の戦闘は173回、ロシア軍は誘導爆弾255発、自爆型ドローン9,189機を使用したと発表しました。参謀本部はロシア軍の損失が1日で1,670人、開戦以来の累計で約158万8,170人に達したと主張していますが、これはウクライナ側の数字で独立した検証はできません。

🔵 ISWの30日付分析では、ロシア軍の主攻勢はザポリージャ州のフリャイポレ〜オリヒウ方面で、チャリウネ村を掌握した可能性があるとされます。一方、コスチャンティニウカ周辺ではウクライナ軍の反撃も報告されており、戦線全体では「大きな犠牲に対して限定的な前進」という構図が続いています。

プーチン大統領・モスクワ/ロシア国内

🟢 プーチン大統領は10月28〜29日、モスクワで第3回ロシア・アフリカ首脳会議を主催しました。イズベスチヤによると、21カ国の首脳が参加し、成果文書「モスクワ宣言」と2029年までの行動計画を採択。プーチン氏は閉幕後の会見で、ロシアとアフリカ諸国の決済の85%が自国通貨で行われていると強調しました。30日にもマダガスカル、マリ、コンゴ民主共和国、中央アフリカの首脳と個別に会談しています。

🟡 同じ会見でプーチン氏は欧州について、「行き過ぎればロシアと欧州の戦争に勝者はいない」と発言。ロシアは欧州との戦争を望まないが「あらゆる展開への準備はできている」とし、「バルト海がペルシャ湾のような状況になることは望まないが、そうした展開にも備えている」と述べました。フィンランドのストゥブ大統領とノルウェーのストーレ首相による交渉イニシアチブについては「正しい」と評価しています。

🟢 ロシア大統領府のペスコフ報道官は29日、「一時的な停戦は望まない。受け入れるのは和平合意のみだ」と改めて表明しました。ISWは、ロシアが2025年3月以降、前線全体の停戦を一貫して拒否してきたと指摘しています。ペスコフ氏は一方で、ウクライナの製油所攻撃が3者協議に影響することはないとの考えも示しました。

🟢 ロシア国内の言論空間は一段と狭まっています。ノーベル平和賞受賞者ドミトリー・ムラトフ氏が率いてきた独立系紙「ノーヴァヤ・ガゼータ」は30日、11月9日で活動を終えると発表しました。同紙は印刷機の差し押さえ、「外国の代理人」指定、家宅捜索、モスクワの編集部からの退去を経て、当局の行動が新聞を「殺した」と表明しています。

🟡 市民生活への影響も続いています。10月中旬には大規模なドローン攻撃でモスクワのヴヌコボ、ドモジェドヴォ、ジュコフスキーの各空港が2日間運航を停止しました。ロシア各地では今夏以降、製油所被害を背景にガソリンの販売制限や品薄が繰り返し報じられており、ウクライナ側メディアは制限が20地域に及んだと伝えています。

🔵 プーチン政権はアフリカ外交で「孤立していない」姿を内外に示す一方、欧州に対しては核保有国としての抑止を背景にした強い言葉を重ねています。国内では製油所攻撃による燃料不安と言論統制が同時に進んでおり、戦争の長期化が市民生活にじわじわと影を落としているといえます。

NATOとロシアによるウクライナ以外への圧力

🟢 アルジャジーラは10月29日、欧州で相次ぐ「ロシアによるとされる破壊工作」を特集しました。欧州当局者は、ロシア軍機がポーランド、リトアニア、エストニアの領空に侵入して反応時間を試していると主張。ポーランド、フィンランド、バルト諸国の上空ではロシア製とみられるドローンが撃墜されています。ウクライナは、ロシアが10月の2回の作戦でブルガリア領海のすぐ外側で貨物船4隻を空中・水上ドローンで沈めたと非難しています。

🟢 ドイツでは、8月のライプツィヒ・ハレ空港へのドローン攻撃について、政府が9月1日にロシアの関与を正式に指摘しました。独シュピーゲル誌などの調査は、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)が仲介者を通じて実行したと結論づけています。ドブリント内相はドイツが「毎日のようにハイブリッド攻撃の標的になっている」と述べ、脅威レベルを「高」に引き上げました。ロシア側は関与を否定しています。

🟡 このほか、英フィナンシャル・タイムズは欧州5カ国の情報機関の話として、ロシアが欧州の防衛企業幹部の殺害を企てたと報道。独フランクフルター・アルゲマイネ紙は、ミュンヘンにある防衛関連企業ローデ・シュワルツとヘルシングの事務所に発火装置が仕掛けられたと伝えました。ロシア外務省のザハロワ報道官は、ウクライナに武器を供給する欧州の防衛産業は「正当な標的」だと発言しています。

🟢 アトランタのG20外相会合では、欧州側がラブロフ外相との写真撮影を拒み、集合写真が取りやめになりました。欧州連合のカラス外交安全保障上級代表は「彼は多くのうそ、偽りの物語を並べた」と批判。ドイツのワーデフール外相は「ロシアとの間に正常な状態はない」と述べ、まず黒海から停戦を受け入れるよう求めました。ラブロフ氏は欧州の「傲慢なボイコット」を批判する一方、トランプ政権の対話姿勢を評価し、ルビオ氏との短い立ち話を「まともな会話だった」と語りました(AFP配信、クウェート・タイムズ掲載)。

🟡 ウクライナ側にも火種があります。10月18日ごろ、ウクライナのドローンがポーランド上空を通過してリトアニアに墜落した問題で、ポーランドのトゥスク首相は「ポーランド国家の明確な同意なしに、領土上空での作戦は認めない」と表明。ウクライナは謝罪し、ロシアの電子戦で進路をそらされたと説明しました。リトアニアは、領空侵犯機を目視確認なしに撃墜できるようNATOと協議する方針です。

🔵 チェコの情報機関トップは9月、ロシアがNATO加盟国を攻撃する可能性について「年単位ではなく月単位」と警告しました。破壊工作は「戦争と平時の境目」を狙う手法で、欧州側がどこまで対抗措置を取るかが問われています。プーチン氏の「バルト海がペルシャ湾のように」という発言は、海上輸送への圧力を示唆するものとして警戒すべきでしょう。

外交:米国の仲介とトランプ大統領のSNS投稿

🟢 トランプ大統領は10月28日、記者団に「(プーチン、ゼレンスキー両大統領との)会談が近く行われる。私の考えでは大きな進展があった」と述べました。これに先立つ10月21日には、ウィトコフ特使がサンクトペテルブルクでプーチン大統領と会談し、ロシア大統領府はウクライナ・米国との3者協議の再開に同意したと発表しています。キーウ・インディペンデントによると、3者協議は11月初旬にアブダビで開かれる見通しですが、正式な日程は決まっていません。

🟢 ただ、ルビオ国務長官は31日、G20外相会合後に「交渉による和平がウクライナで実現可能かどうかは分からない。それを見極めようとしている」と発言。「和平合意が目前だと主張している人は誰もいない」とも述べました。ラブロフ外相の出席については、タス通信の取材に「ロシアとウクライナの双方と接触しなければ、どうやって交渉ができるのか」「ロシアは大量の核兵器を保有している。米ロが何らかのレベルで意思疎通を保つことは常に重要だ」と説明しました。

🟡 トランプ大統領のSNS(トゥルース・ソーシャル)について、本稿時点で確認できた10月31日の投稿は、11月3日の中間選挙に向けた候補者の推薦や選挙活動の告知が中心で、ウクライナ・ロシアに直接触れた新たな投稿は確認できませんでした。続報として注視します。

🟢 これまでの経緯を振り返ると、トランプ氏は10月11日にトゥルース・ソーシャルで、ロシアとウクライナが互いの電力施設への攻撃を停止する「エネルギー停戦」に合意したと投稿し、「両者が合意した。破るな!」と書き込みました。しかしロシアは数時間後にウクライナのエネルギー施設を攻撃し、ゼレンスキー大統領は「(自分には)初耳だ」「プーチンはトゥルース・ソーシャルを読まないようだ」と皮肉りました。トランプ氏はその後、米ニュースマックスのインタビューでウクライナのロシアのエネルギー施設への攻撃を「恥ずべきこと」と批判しています。

🟢 制裁面では、トランプ政権は対ロシア・イラン制裁法(グラハム法)の発効2日前にロシア関連部分の適用を免除し、ロシア産ディーゼルの取引を容認しました。ホワイトハウスは「執行すれば、持続的で包括的な和平合意に向けた米国の交渉努力を妨げる」と説明しています。

🟢 イラン情勢も緊迫しています。アラグチ外相は31日、アルジャジーラに対し、バンス副大統領の書簡など米国の接触を「前向きな一歩」と評価しつつ、「現段階で米国側と会う必要はない」と述べました。イランは、制裁解除、地域の米軍削減、原油取引の適用除外の復活、カタールなどで凍結された資金の解放などを条件に掲げています。イラン軍のアブドラヒ参謀総長は、攻撃を受ければ「地理的な制限なく、強大な力で」応じると警告しました。ルビオ国務長官は、トランプ大統領が軍事行動の再開を「まだ決めていない」と述べています。

🔵 米国は中間選挙を目前に、ガソリン価格の抑制を重視しているとみられます。ロシア産ディーゼルの容認や製油所攻撃への不快感の表明は、その文脈で理解できます。ウクライナにとっては、米国の仲介に協力しつつ、自国の交渉力の源泉である長距離攻撃をどう維持するかが、アブダビ協議に向けた最大の課題になりそうです。

原油価格と経済への影響

🟢 原油先物は10月30日(米国時間)、イラン情勢の緊迫を背景に大幅続伸し、約6カ月ぶりの高値で取引を終えました。ブレントの期近12月限はこの日が満了日で、終値は117.64ドル(一時118ドル)でした。期近が満了直前で価格がゆがみやすいため、本稿では次の限月である2027年1月限を指標として採用します。1月限は前日比2.63ドル高の113.43ドルでした。

指標(限月) 価格(1バレル) 前日比 時点(JST)
ブレント(2027年1月限・本稿の採用値) 113.43ドル +2.63ドル(+2.37%) 10月31日 04:30ごろ清算
ブレント(2026年12月限・10月30日満了) 117.64ドル +2.76ドル(+2.4%) 10月31日 04:30ごろ清算(参考)
WTI(2026年12月限) 104.12ドル +2.12ドル(+2.08%) 10月31日 03:30ごろ清算
10月の月間騰落率 ブレント+13.6%/WTI+15.2% 4カ月連続の上昇 ロイター配信
米戦略石油備蓄(SPR) 2億8,260万バレル 1982年10月以来の低水準 オイルプライス・ドットコム

🟢 数値は、ロイター配信記事(コリア・タイムズ掲載)、オイルプライス・ドットコムの相場表示(WTI 104.10ドル、ブレント 113.40ドル)、ファイナンス・フィーズの限月別データを突き合わせました。WTI・ブレントとも100ドルの節目を大きく上回った水準です。週末で市場は休場中のため、次の取引は日本時間11月2日(月)朝に再開します。値動きが速いため、公開時点で最新値を再確認してください。

🟡 上昇の主因は中東です。ホルムズ海峡では、小型ボートが取り付けたとみられる爆発物でタンカーが損傷したと英国海事貿易機関(UKMTO)が報告。イラン革命防衛隊は「タンカー3隻が機雷に触れた」と主張しましたが、米中央軍はこれを否定し、主要航路は安全だとしています。イエメンのフーシ派によるサウジアラビアの石油施設への攻撃を受け、米国はサウジ駐在の不要不急の政府職員に国外退避を命じました。

🟢 供給面では、国際エネルギー機関(IEA)主導で約30カ国が計4億バレルの協調放出を進めており、欧州も4,200万バレルを放出します。ただ、米国の備蓄放出は貸し出し方式で、来年初めから約4,400万バレルが返還される予定です。

🔵 ウクライナによるロシアの製油所攻撃は、ロシアのガソリン・ディーゼル輸出を減らし、世界の石油製品価格を押し上げる方向に働きます。中東リスクと合わせて「二重の供給不安」が続く限り、原油は高止まりしやすいとみられます。日本を含む輸入国にとっても、ガソリン価格や電気料金を通じて家計に影響が及ぶ局面です。

上記以外のトピックをピックアップ

🟢 スポーツ仲裁裁判所(CAS)は、国際アイスホッケー連盟(IIHF)に対しロシア代表チームの国際大会参加を認めるよう命じました。IIHFは「従う」としつつ失望を表明。カナダのアナンド外相は強く反対し、カナダで開かれる世界ジュニア選手権へのロシア参加の可否を含めて検討しています。

🟢 ハンガリーのマジャル首相は10月中旬、ウクライナ産穀物が封印されたまま第三国へ向かうことを条件に、自国経由の輸送を認める考えを示しました。オルバン前政権の禁輸措置を転換する動きで、黒海ルートの危険が高まるなか、ウクライナの輸出路として注目されます。

🟢 ドイツ・ハンブルクでは、ノルドストリーム2の爆破事件をめぐり、ウクライナ国籍のセルヒー・クズネツォフ被告の裁判が始まりました。クロアチアも2人目の容疑者のドイツへの引き渡しを承認しています。

🟡 ウクライナ保安庁(SBU)は、フメリニツキー州の防衛工場や軍部隊の座標をロシア連邦保安庁(FSB)に伝えていた疑いで男を拘束したと発表しました(ウクルインフォルム)。

まとめ:押さえておきたい3つの注目点

今後の注目点

111月3日の米中間選挙とアブダビ3者協議:選挙後に米国の対ロ・対イラン姿勢が変わる可能性があります。3者協議の正式日程と、領土・安全の保証という2大論点に進展があるかが焦点です。

2冬に向けた「エネルギー戦争」:ロシアの電力網攻撃とウクライナの製油所攻撃の応酬が続いています。パトリオット迎撃ミサイルの前倒し供与と、ロシア国内の燃料事情がカギを握ります。

3中東情勢と原油100ドル超え:ブレント113ドル台、WTI104ドル台。イランをめぐるカタール仲介の行方と、ホルムズ海峡の安全が、ロシアの石油収入とウクライナ支援の財政にも影響します。

主な参考ソース(海外一次情報)

取材・数値についての注記

・本記事は、アルジャジーラ、AFP・ロイターの配信記事、ウクライナ国内メディア(ウクルインフォルム、キーウ・インディペンデント、インターファクス・ウクライナ、ユーロマイダン・プレス)、ロシア国内メディア(タス通信、イズベスチヤ)、米シンクタンクISWの分析を突き合わせて構成しました。日本国内メディアの報道は判断材料から除外しています。

・死傷者数やドローンの機数は、発表主体(ウクライナ空軍、ロシア国防省、各州当局)や集計時点によって異なります。ロシア国防省の撃墜数、ウクライナ参謀本部のロシア軍損失数は当事者の主張であり、独立した検証はできていません。

・CNN、BBC、FOX、NBC、CBS、ABC、ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズの当該日の個別記事は、アクセス制限などにより本稿時点で本文を直接確認できませんでした。トランプ大統領のウクライナ関連の新たなSNS投稿も本稿時点で確認できず、続報扱いとします。

・原油価格は10月30日(米国時間)の清算値です。ブレントは期近12月限が同日満了のため、次の限月(2027年1月限)を採用しました。

・記事中の時刻は日本時間(JST)に換算しています。キーウは日本より7時間、モスクワは6時間、米東部は13時間遅れています(10月31日時点)。

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はぼぞう

旅と砂漠と写真と女性を愛する60歳ちょっと過ぎたの「元金融系システム屋」です。 現在は、社内SEのアルバイト件システム構築やってます。 シンガー 森口博子とアーティスト 中村中の大ファン

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