巨大石頭に別れを告げ パレンケを目指す。
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パレンケのピラミッド
バスで約1時間30分 近代的な街並からはずれてジャングルの中に入ってゆく。
「虫がたくさん出そうだね」
虫どころか蛇なども出そうである。
バスから降りると 「むっ」とする湿気が襲ってくる。
「ラ・ベンダ」と同じように虫よけを振り掛ける。
「蚊取り線香だ」
この旅でお世話になっている鈴木ご夫妻はさすがに旅慣れている。
蚊取り線香を腰にぶら下げていた。
完ぺきな装備である。
宮下さんの後を付いて鬱蒼とした茂みを抜けると巨大なピラミッドが目の前に出現した。
今まで見たピラミッドの上には神殿の跡しか残っていなかったがこのパレンケの遺跡にはしっかりと神殿が残っている。
「このパレンケの建築物が出来たのは600年代と考えられています。しかし800年に突然放棄されてゆきます。しかしパレンケを築いた人々がどこから来てどこに行ったのかはまったくわかっておりません。 この碑銘の神殿にはメキシコシティの博物館で見学した パカル王が埋葬されています。パカル王は603年に生まれ636年に後継者のチャンバール王に王位が継承されてゆきます。
このことはこの神殿にマヤ文字が刻まれていたのでわかったことです」
メキシコシティで見た「宇宙船に乗っているような石棺」が発見された神殿が目の前に建っている。
「パレンケの遺跡はいつの日か忘れ去られジャングルに埋もれてしまいます。
1949年に発見されるまでメキシコの歴史から消えていました。現在でも
このジャングルの中に90%以上の未発掘の遺跡があると言われています」
宮下さんの説明を聞いてると汗が顎に貯まってゆく 風もなくとにかく湿気が凄い。
「ではまずこの神殿に登ってみましょう」
と言うことで目の前のピラミッドを登りはじめる。
ひとつひとつの石段は高いが、空気も濃いし階段の数も68段と少ない。
割と楽に頂上まで登ることができた。
神殿にたどり着く。 けっこう高い! 眼下にはどこかで見たような建築物が
「この景色 どこかで見たような気がする」
3階か4階の塔が建っている建造物は遺跡物番組?でよく見る絵であった。
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※この旅行記は、1997年に書かれたものです。
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