灼熱のピレネー初日、ツール・ド・フランス2026の第3ステージ(グラノリェルス~レ・ザングル/195.9km)は、絶対王者タデイ・ポガチャルが頂上スプリントを制して今大会初勝利。ボーナスタイムで宿敵ヴィンゲゴーと総合同タイムに並び、カウントバック(同タイム時の順位決定方式)でマイヨ・ジョーヌ(総合首位のジャージ)を奪還しました。この記事では、コース概要・優勝者・レースの見どころ・各賞の順位・翌第4ステージのコースと放送予定まで、まとめてお届けします。
第3ステージ コース紹介
スペイン・グラノリェルスをスタートし、国境を越えてフランス側のレ・ザングルにゴールする195.9kmの山岳ステージ。今大会で初めてピレネー山脈に足を踏み入れる一日で、獲得標高は約3,940mにのぼりました。
前半にカテゴリー3のサン・フェリウ・デ・コディネス峠、中盤に今大会初のカテゴリー1となるコル・デ・トセス(トーゼス峠)、続いてコル・デュ・カルヴェールを越え、最後はゴール手前に短いながらも脚を削る登坂(1.7km・平均6.5%)が待つレイアウト。純粋な登坂力に加え、暑さとの戦いも勝敗を分ける難コースでした。フランス側では山火事の影響で沿道への立ち入り自粛が呼びかけられ、いつもとは違う静かなフィナーレとなりました。

優勝者:タデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ XRG)
レースはUAEチーム・エミレーツが主導権を握り、危険な逃げ(ブレイクアウェイ)を残り約12kmで吸収。最後の登りでは、前日スペインで勝利をプレゼントされたイサク・デル・トロが最終キロメートルで完璧な発射台(リードアウト)となり、ポガチャルが加速。誰も反応できないスプリントで先着し、今大会初勝利を挙げました。
2位ヴィンゲゴーとのタイム差はわずか2秒ながら、勝利のボーナスタイムを加えたことで総合時間は両者まったく同じに。ステージ順位で上回るポガチャルがカウントバックでマイヨ・ジョーヌを取り戻し、さらにマイヨ・ヴェール(ポイント賞のジャージ)も手中に収めました。
レースハイライトと注目ポイント
- 同タイムの2強、早くも火花:ポガチャルとヴィンゲゴーは総合8時間46分55秒で完全に並び、頂上フィニッシュでも2秒差という僅差。序盤から今年のツールの構図が凝縮された一日でした。
- デル・トロの献身:前日に勝利を譲られたデル・トロが、今度はエースのために全力でリードアウト。UAEの分厚い戦力を印象づけました。
- ボダンが逃げて水玉を獲得:アレックス・ボダン(EFエデュケーション・イージーポスト)が長い逃げでトセス峠・カルヴェール峠の山頂を先頭通過。マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ(山岳賞のジャージ)を確保し、敢闘賞にも輝きました。
- ペデルセンがポイント荒稼ぎ:マッズ・ペデルセン(リドル・トレック)が中間スプリントで満点を獲得し、ポイント賞争いで存在感を発揮。
- 猛暑でアクシデント続出:体調不良を抱えていたアルノー・デ・リ(ロット・インテルマルシェ)が第3ステージでリタイア。暑さのなかピドコックら有力選手も苦しむ展開となりました。
第3ステージ終了後の各賞ジャージ
| ジャージ | 賞 | 着用者 |
|---|---|---|
| マイヨ・ジョーヌ(黄) | 総合首位 | T. ポガチャル |
| マイヨ・ヴェール(緑) | ポイント賞 | T. ポガチャル |
| マイヨ・ブラン・ア・ポワ(水玉) | 山岳賞 | A. ボダン |
| マイヨ・ブラン(白) | 新人賞(ヤングライダー) | I. デル・トロ |
| ドサール・ルージュ(赤ゼッケン) | 敢闘賞 | A. ボダン |
レース結果:第3ステージ 着順(トップ10)
| 順位 | 選手 | チーム | タイム |
|---|---|---|---|
| 1 | T. ポガチャル | UAEチーム・エミレーツ XRG | 4:45:11 |
| 2 | J. ヴィンゲゴー | ヴィスマ・リースアバイク | +2秒 |
| 3 | R. カラパス | EFエデュケーション・イージーポスト | 同タイム |
| 4 | P. セイシャス | デカトロン CMA CGM | 同タイム |
| 5 | T.H. ヨハンネセン | ウノエックス・モビリティ | +4秒 |
| 6 | L. ファンエートフェルト | ロット・インテルマルシェ | 同タイム |
| 7 | F. リポヴィッツ | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | 同タイム |
| 8 | R. エヴェネプール | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | 同タイム |
| 9 | I. デル・トロ | UAEチーム・エミレーツ XRG | 同タイム |
| 10 | J. アユソ | リドル・トレック | 同タイム |
個人総合成績(GC)トップ10
| 順位 | 選手 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|---|
| 1 | T. ポガチャル | UAEチーム・エミレーツ XRG | 8:46:55 |
| 2 | J. ヴィンゲゴー | ヴィスマ・リースアバイク | 同タイム |
| 3 | R. エヴェネプール | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | +23秒 |
| 4 | I. デル・トロ | UAEチーム・エミレーツ XRG | +24秒 |
| 5 | J. アユソ | リドル・トレック | +27秒 |
| 6 | P. セイシャス | デカトロン CMA CGM | +48秒 |
| 7 | F. リポヴィッツ | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | +53秒 |
| 8 | L. マルティネス | バーレーン・ヴィクトリアス | +1分09秒 |
| 9 | T.H. ヨハンネセン | ウノエックス・モビリティ | +1分11秒 |
| 10 | I. ファンウィルダー | スーダル・クイックステップ | +1分17秒 |
チーム総合成績
| 順位 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|
| 1 | UAEチーム・エミレーツ XRG | 26:25:34 |
| 2 | レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ | +2分12秒 |
| 3 | リドル・トレック | +6分24秒 |
※ 第3ステージ終了直後の速報値では上位3チームまでが確定。4~5位は主催者の正式リザルト確定後に更新します。
山岳・ポイント・新人 各賞トップ3
■ 山岳賞(マイヨ・ブラン・ア・ポワ)
| 順位 | 選手 | チーム | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | A. ボダン | EFエデュケーション・イージーポスト | 12 |
| 2 | N. プロドム | デカトロン CMA CGM | 9 |
| 3 | R. ガルシア・ピエルナ | モビスター | 6 |
■ ポイント賞(マイヨ・ヴェール)
| 順位 | 選手 | チーム | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | T. ポガチャル | UAEチーム・エミレーツ XRG | 65 |
| 2 | J. ヴィンゲゴー | ヴィスマ・リースアバイク | 44 |
| 3 | I. デル・トロ | UAEチーム・エミレーツ XRG | 39 |
■ 新人賞(マイヨ・ブラン/ヤングライダー)
| 順位 | 選手 | チーム | タイム差 |
|---|---|---|---|
| 1 | I. デル・トロ | UAEチーム・エミレーツ XRG | 8:47:19 |
| 2 | J. アユソ | リドル・トレック | +3秒 |
| 3 | P. セイシャス | デカトロン CMA CGM | +24秒 |
第4ステージ コース紹介(7月7日)
第4ステージは、いよいよ全区間フランス国内で行われるカルカソンヌ~フォワの181.9km(丘陵ステージ)。頂上ゴールではないものの獲得標高は約2,700mあり、一筋縄ではいかないレイアウトです。
序盤60km台までにカテゴリー4のコル・デ・ベドス、カテゴリー3のコル・デュ・パラディが登場。中盤のキラン(Quillan)で中間スプリントをこなした後、この日のカギとなる2つのカテゴリー2、コル・デ・クドン(10.7km・平均5.5%)とコル・ド・モンセギュール(6.9km・平均6.6%)が待ち構えます。最後の登りの頂上はゴールまで約35km地点にあり、逃げや少人数の抜け出しが決まりやすい構成。ゴールのフォワではラスト300m付近に急な右コーナーがあり、その先はわずかに登り勾配となります。
ゴール地点にはポイント賞の最大配点となる50ポイントが用意され、パンチャー(起伏に強い選手)やペデルセン、ジルマイ、ファンデルプール、マシューズらオールラウンドな快足選手にとって狙いどころ。ただしカルカソンヌで38℃に達するとされる猛暑が続く見込みで、暑さとサバイバル要素も勝負を左右しそうです。


第4ステージ 放送・配信予定(J SPORTS)
| 区分 | 日時(日本時間) | 内容 |
|---|---|---|
| LIVE放送 | 7月7日(火) 21:00~翌2:30 | 第4ステージ 日本語実況・解説 |
| 英語版LIVE | 7月7日(火) 19:55~翌2:35 | スタート~フィニッシュ完全生(英語実況) |
| 無料配信 | 番組開始から約1時間 | J SPORTS サイクル 公式YouTubeで無料LIVE |
第4ステージの日本語解説は入部正太朗/フローラン・ダバディ、実況はサッシャが担当予定。J SPORTSは全21ステージをLIVE放送・配信し、見逃し配信(アーカイブ)にも対応しています。テレビ環境がない場合も、公式YouTubeの冒頭約1時間無料配信でレースの雰囲気を楽しめます。
※ 放送時間は変更される場合があります。最新情報はJ SPORTS公式サイトの番組表をご確認ください。
ポガチャルが早くもマイヨ・ジョーヌを取り戻したものの、ヴィンゲゴーとは総合同タイム。首位はいつ入れ替わってもおかしくない緊張感のなか、逃げ切りが期待される第4ステージへと舞台は移ります。当ブログでは引き続き、全ステージのリザルトとコース情報を分かりやすくお届けします。次回もぜひチェックしてください!